イロバナ

あい

赤い花

心臓が重い。ゆっくりと内蔵が沈んでいく。ずり落ちる音が聞こえる。うずくまっていると肺がぬるぬるしてきて、肩甲骨の隙間から出てきそう。吐き気して四つん這いになると、肋骨の間から出そうになり、思わず胸を抑える。吐き気が増し、唾を飲み込んだ。喉の奥に何ががつっかえて空気を上手く吸えない。ゆっくりと身体をおこすが、ずしっと背骨に体重がかかり、ずり落ちた内蔵たちがドロドロになっているのを感じた。空っぽになった首から下、みぞおちにかけて、だんだん生ぬるい空気が膨らんでいく。それは無味で甘ったるい匂いと生臭い魚の匂いが混ざっている。いつの間にか、肋骨の中をぱんぱんにするほどになり、破裂してしまうのでは無いかと不安でいっぱいだ。

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