第25話 恋人宣言!!

昼ご飯を食べショッピングモールを少し散策する。


プラネタリウムは16:00の上演を予約していたのと1時間近く早く来たこともあり十分時間はあるのです。二人で並んでモールを歩いていると書店を発見。


「そういえば、早瀬さんってラノベとか好きだって言ってましたよね」

「はい学生の頃からファンタジーものとかラブコメとか好きで」

「俺も中高生の頃にファンタジー作品よく読んでたんですよ。

  久しぶりに読んでみようかと思うんですが、何かお勧めありますか?

  面白いのあるなら買ってこうかと思いまして」

「お勧めですか。う~ん

  それなら[真の勇者じゃ○○○XXX]ですかなぁ。従来のファンタジー作品とは

  少し違った切り口の作品で最近読んだ中では一番面白かったです。

  よかったら お貸ししますよ」

「ありがとうございます。じゃ今度貸してください。楽しみにしてます」


早瀬さんがラノベや推理小説が好きってかなめさんに聞いてたけど、実は俺もこの分野は好きだったりする。とりあえう共通の話題を探さなければ!

そして、しばらく歩くとファッションブランドが立ち並ぶエリアに


「早瀬さんは普段どんな服とか着るんですか?」

「恥ずかしい話なんですが、ファッションとかあまり詳しくなくて部屋着以外は

  ほとんど香織姉さんの店で選んでもらってるんです。。。」

「そうなんですね、じゃぁ俺と同じようなものかもあんまりブランドとか

  詳しくなくて

  俺もユ○クロとかジーン○メイトとかで気に入ったの時々買ってる

  くらいなんですよ」

「よかったら、今度服とか選んでくれないですか?」

「えっ私がですか? あまりセンスないかもですが、

  それでよろしければ・・・」


う~ん。自分でセンス無いって言ってる人に買い物付き合ってって言うのは少々強引だったか。。

などと雑談をしながら色々なお店を見ているとあっという間に時間が過ぎ15:40

そろそろ時間も近くなってきたのでプラネタリウムヘ


プラネタリウムは川原君に情報貰った通りカップル向けの席を事前予約していた。

が、正直なところ告白前にこのシートは失敗した気がしている。

何といういうか雲を模したソファーに二人で並んで(結構密着して)座るんだよね。早瀬さんも席に座る前からソファーを見て顔を赤くしてるし。。。


「知り合いに勧められて予約してたんだけど、ちょっと距離感近すぎかな・・?」

「だ 大丈夫です、相原さんさえ嫌じゃなければ・・・」

「俺は全然平気だよ。早瀬さんが大丈夫なら 座ろうか」


ふわふわのソファに並んで座る。腰がクッションに沈み寝そべっているような状態になる。そのため、横を向くと至近距離に早瀬さんの顔があり。。。

何だかお互い意識してしまい、プラネタリウムのプログラムはもちろんよかったけど、内容は半分くらいしか入ってこなかった。。。


プラネタリウムを出ると外は夕焼けの時間だった。

展望台行のエレベータに並び海抜251mの展望台へ。

サンシャインの展望台は小さいころに来た以来だ。


「早瀬さんは、ここの展望台って来たことあります?」

「小学生くらいの時に両親に連れてきてもらった記憶があるくらいですね。」


曇り空の為かまだ時間は少し早いけど外は暗い


「綺麗・・・」


展望台から見える東京の街。

プラネタリウムの星空はもちろん綺麗だったけど、

少し曇り空の中見える都心の夜景はやっぱり綺麗だ。

そして、その夜景を見る早瀬さんも・・・


「早瀬さん いや美樹さん」

「はい?」


首を傾げる感じで後ろにいた俺を見上げる


「・・・好きです。知り合ってからまだ数週間ですが、

  あなたといると何だか心が安らぐんです。

  良かったら俺とお付き合いしてくれないでしょうか?」


言い切った俺!!

『ん? 早瀬さん何だか顔赤くしてフリーズしてるぞ。。。

  もしかして玉砕した?』


「・・・・」

「・・・・・・・」

「あ あの・・・私なんかでよければ。。。よ よろしくお願いします。。。」


今にも消えてしまいそうな小さい声で目に涙を浮かべている。

でも確実にOKの返事だ『よっしゃーーーー』


「美樹 ありがとう これで今日から恋人同士だね。」

「こ 恋人同士・・・・ 美樹・・・・」

「あっ名前で呼ぶの嫌だった? いきなり慣れ慣れしいかな?」

「しょ しょんなことないです。恋人同士ですものね!! 当然でしゅよね。

  わ私も広木さんって呼ばせていただきます」


オフ会ではハンドルネームとして、名前を登録してたので、普通に呼び合ったりしてたけど、"恋人"として名前を呼ぶのは何というか、また違った緊張があるよなぁ。。。


2人で見た東京の夜景。

今となってはサンシャインより高い展望台は他にもあるけど、俺はこの光景を忘れないと思う。


***********************

Side 美樹



今日は朝から広木さんと一緒。

水族館、プラネタリウム、ランチにディナー

そして夜景が綺麗だった展望台


これだけでも幸せな気持ちになれていたのに、

広木さんから"お付き合いしてほしい"って告白までされた。


私から告白しようと思っていたのにまさか逆に告白してもらえるとは。。。

でも私みたいな地味で人見知りな女でいいのかな。

そう思ったら嬉しいはずなのに何だか涙が出てきてしまった。


帰りは、時間も遅いしと家の近所まで送ってきてくれた。

それにうちの親にもきちんと挨拶したいとも言ってくれた。

年齢的にも将来もきちんと考えているって。。。


『ありがとう 大好きだよ』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る