第22話 ヒトカラと

1人で歌っているときに店員さんが来ると何となく気まずいので

1曲目の予約を入れとりあえず待機


「ウーロン茶と軟骨から揚げです」


まだ空いてる時間帯なので注文が出てくるのも早い。

これで落ち着いて歌える!ということで曲をスタート


「どしゃーぶーりーのあーめー ぼくをーぬらーしてる♪」


ガボール初期のアルバム曲、歌じゃないけど後半のキーボードソロがまたカッコいい

あと、ライブバージョンは全然違う曲の様なアレンジもあったりする。

ベスト盤作るなら是非入れたい曲だ。

で、次


「dancing' shadow~~揺れてるきーみーのー♪」


某アイドル向けにもアレンジされたライブで盛り上がる曲。

後からシングル化もされたんだよなぁ

カラオケで歌うのも良いけど、やっぱりライブで聴きたい!


「ふりーだーしたーあめーが~きみをーぬらーしてーゆーくー~♪」


これもアルバムの曲だけど何というかカッコいいのです!

ガボールの曲はカラオケ未配信含めると200近く?あるけど正直どれでも歌える!

何なら歌詞も大体覚えてたりする!

やっぱり活動再開してくれないかなぁ~~


とりあえず3曲連続で歌いウーロン茶で一息・・・

そこそこ広い部屋で大声で歌うのはやっぱり気持ちいい

平日夜は少し割高かもだけど、これが土日とかだとフリータイムとかもあるからなぁ~

いい趣味見つけたもんだw


さて次は何歌おう


・・・


開始からそろそろ2時間か。

まだ早いけど明日もあるしそろそろ帰るかな

ということで片付けをして部屋を出る。

『ん?』受付に見覚えのある顔が・・・


「司君と香澄さん?」

「あ、広木さんじゃん。ヒトカラしてたの?」

「うん、って司君が新橋とか珍しいね。それに香澄さんも?」

「香澄の職場が汐留方面だから、待ち合わせして飯食べてたんだよ。

  で、食後のカラオケに来た感じ」

「・・・って司君と香澄さんって、もしかして付き合ってたの?」

「あれ?話したことなかったっけ?

  ほら、俺香織さんのところで時々バイトしてるでしょ

  その流れで仲良くなってね。

  もっともちゃんと付き合いだしたのは最近だけどw」

「そうなんだ。でもまぁ意外でもないか~

  普通にマニアックなガボールファン同士だしお似合いだねw」

「そ そうかなぁ~」


何だか妙に照れてる司君

『そこは女性の方が照れるとこじゃないか?』


「良かったら広木さんもカラオケ一緒にする?」

と香澄さん

『この人は落ち着いてるなぁ~』


「いや~ 流石にそんな野暮なことはしませんよw」

「気を使わなくても大丈夫だけど、そうね今日は司とのデートだしw」

「はいはい。お熱いですねぇ~」

「広木さんも今度美樹誘ってあげてねw」

「了解。じゃ俺はこれで!」


司君と香澄さんに別れを告げ駅に向かった。

まだまだサラリーマンの街新橋は人であふれてる。

混んでそうだなぁと思いつつ銀座線に乗り新宿方面へ向かう

乗り換えは面倒だけど地下鉄使った方が微妙に新宿へ近道だったりする

『それにしても司君と香澄さんかぁ~ 

 香澄さんに会ったのはこの間のオフが初めてだったけど

 いつ頃から付き合ってたのかな。

 というか美樹さんは知ってるのかな

 何だか幸せそうだったし、俺もがんばろ』


新宿到着後、ヨドバ○カメラにてプリンタのインクを購入

プリンタって使ってなくてもインク減るし、いざ使おうって時にインク無くなってるんだよなぁ~

プリンタ本体安くてもインク高いし!!

などと思いつつ買い物をすませた後は、牛タンの根岸で定食を食べて帰宅。


「牛タン旨い!!」


**************************


Side 司君



思わぬところで広木さんに会ったなぁ~

というかこっちが広木さんの職場近くに出向いたんだよな。

しかし、普通に付き合ってるとか公表しちゃったけど大丈夫だったのかな?

別に秘密にする必要性もないだろうけど、香澄はかなめちゃんとか美樹ちゃんにも

話してないみたいだし。


「香澄 今更だけど広木さんに付き合ってるって言って大丈夫だった?」

「ん? 別に隠すようなことでもないしOKだよ」

「でも かなめちゃんや美樹ちゃんにも話してないんだろ?」

「う~ん 別に秘密にしてるわけでもないんだけど何だかタイミング無くてって

  だけだから」

「そか。じゃあさ、美樹ちゃんと広木さんが付き合うようになったら

  ダブルカラオケデートでもしよ。

  かなめちゃんは彼氏とかいないんだっけ?」

「かなめね 好きな人は居るって聞いたことあるけど、

  あの子意外とそういうところ下手というか・・・」

「へぇ しっかりしてそうに見えるけど意外だね」

「自分でお姉さんキャラ作ってるところあるけど、結構甘えん坊だよw」

「そうなんだw あっそろそろ何か曲入れようか」


『とりあえず付き合ってるのはバラシて問題ないみたいだしよかったw』


それにしても話ししてると時間経つの早いよなぁ~

もう30分近く過ぎてるよ。

折角カラオケしに来たんだし歌わなきゃ!!

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