第17話 6月のカラオケオフ③

オフ会も終盤。3時間飲み放題・歌い放題4000円。

新宿という場所で軽めのおつまみもついてることを考えると相場ギリギリのラインだ。

香織さん曰く、この会は正直利益は求めていないらしい。

"単純に自分の趣味"ってことらしいけど、何だか色々と凄い人だ。。。


美樹さんと雑談したり他の人の歌にハモったりしているうちに2回目の順番が回ってきた。

2回目は司君が小ネタを披露するある曲を歌うと決めていた。

目線で司君に合図を送り予約を入れる。

オルガンの印象的なフレーズが流れクリスタル系の音色が色を添える


「あきのよぞーらーのーしたー きみにーきか-せたかーった~~♪」


某アニメのエンディングにも使われた名曲。好きな曲の1つだ。

そして、後半のハモリが素敵な一曲。

この間カラオケ行ったとき司君と良い感じにハモれたので歌うと決めていたんだよね。

主旋律を歌う俺に被せるように司君がハモる。

良い感じだ。


そしてサビの後に司君の小ネタとして原曲さながらのブルースハープの演奏

いやーこういう小ネタを仕込む努力は本当凄い!

小ネタの事もあり曲の最後は拍手の中終了。

う~んやりきった!


そして次は美樹さんの2曲目。

何入れるのかと思ったら、少しもじもじしながら"香織さんのリクエストなんですけどデュエットお願いします"とマイクを渡された。

何の曲と思っていると聞き覚えのある前奏が・・・

これって男女の密会をテーマにしたほとんどセリフの楽曲。。。


「水 飲みたいな・・・」


「ダメ シーツ貸して・・・」


ドラマの様な男女の営みを思わせるやり取り

流れで歌ってしまったけど基本セリフだし、素で恥ずかしいんですけど。。。。

歌に手を抜かない美樹さんなんて、恥ずかしがりながらもセリフ言って耳まで真っ赤だしw

司君もだけど香織さんも攻めすぎ

何とか歌い切ったけど他の参加者から視線が痛いし、色々とダメージが大きいw

何だかリア充死ねてきな視線も感じる。。。

香織さん達はニヤニヤしてるし、歌い終わっても美樹さん顔伏せたまま真っ赤だし。

こういうのは恋人同士とかが歌うんなら盛り上がるかもしれないけど、美樹さんと俺は正式にお付き合いしているわけでもないし気まずいよ本当。。。

などと思いつつ、他の方の歌を聴いていると、司君より終了のコメント


「え~ そろそろ終わりの時間なので最後はあの曲をみんなで歌いましょ!」

と司君がデンモクを操作。


ライブのラストに演奏されることが多いあの曲の前奏が流れる


「さがしもとーめる あのたのこえ~~♪」


「ときをこえーて めぐーりーあう♪」


マイクを回しながら皆で少しずつ歌う。

やっぱりこの曲は名曲だなぁ~としみじみ思う。


そして予定の3時間が終了した。

再びバックにガボールの楽曲が流れる中


「いえぇーーーい お疲れーーー」

「じゃ皆さんお会計は4000円ねぇ 

  次回開催も月末水曜7時からで!よろしくーーー」


と司君&香織さん。本当今日はお疲れ様でした。


「あっ今日は深夜営業もするんで、まだ歌ったり飲んだりしたい方は

  いったん会計した後残ってくださいね!」

と香織さん。


んっ深夜営業?みんな残るのかな?


「あの、広木さん 

  私もう少しみんなとお話ししたり歌ったりしていこうかと思うんですが、

  広木さんも一緒にいかがですか?」


と少し声を震わせながら美樹さん

美樹さんに誘われたらそりゃ断る選択肢はないよなw

かなり頑張って声掛けてくれたみたいだし


「えぇ俺ももう少し歌いたいし美樹さんとお話ししたいのでお付き合いしますよ」

「あ ありがとうございます」


美樹さんうれしそうだ。本当笑顔が可愛い。

雰囲気的には俺に好意は持ってくれてるみたいだし、もしかして告白したら本当にOKして貰えるんじゃないだろうか。。。

いや、美樹さんが普通に優しいだけかもしれないし。。。変に勘違いしてもなぁ~


参加者が店外に出ていく中残ったのは

オーナーの香織さん、妹の香澄さん、司君に達也さん、美樹さんとかなめさん、それに零ゼロさん、後は話ししたことないけどゼロさんの知り合いらしいリリカさん。

何気に結構な人数が残った。


オフ会の夜はまだ続きますw

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