空から天使が降ってきた

峪明博

第1話 空から天使が舞い降りた!

高校生、山神達也は学校に向かって歩いていたら、3m先の地面が暗くなった。

「あれ?雲か?」

と思い、空を見上げた。そこには背中に羽根の生えた女の子らしい子がラ◯ュタのシ◯タの状態で空から自由落下していた。

「あれは・・・。」

ひゅー、ドカーン!!!

天使は地面にめり込んだ。

「いたたた、助けなさいよ。あんた!」

「いやいや、背中に羽根生えてたから落下しても大丈夫かなと思って。」

「今のは、助ける感じだったでしょ!!」

「そうかな?」

「そうよ!」

「何で飛ばなかったの?」

「貴方に助けてもらう予定だったからよ。あーあ、道路に穴空いちゃった。」

「魔法で直したら?ちゃちゃっと。」

「あんた、私が天使だからって何でも出来ると思ったら大間違いよ。」

「そうなの?」

「あんた小説の読み過ぎ。」

「そうかな?で、何しに天界から来たの?」

「よく分かってるじゃない。貴方を助けに来たの。」

「そうなの?」

山神はドキッとした。

「僕、もう少しで事故とかに遭うとこだったかい?」

ドキドキして聞くと、

「いいえ、もう少しであそこの犬に噛まれる所だったのよ。」

「なんだよ。そこまでひどくないじゃないか。」

「あの犬、狂犬病よ。」

「それはありがとう。君は命の恩人だ。」

~ちゃんと犬には予防注射をしましょう。~

「さて貴方を助けたことだし、帰るわね。」

「ちょっと待って!君は僕の未来を知っているのかい?」

「まぁ、数分後だけどね。」

「しょぼいな。」

「ちょっ、天界に戻ったら、貴方の数年後の未来が書いてある本があるのよ。」

「それは凄い!」

「しょぼいとか言ったから、貴方の本!悪い内容に書き換えてあげるわ!」

「それは済みませんでした。」

「まったくもう。」

「数分後でも良いので教えて下さい。」

「そうね。どうしようかしら。」

「よしなに、よしなに。」

「う~ん。」

「ドキドキ。」

「ん。」

と、天使は手を彼に差し伸べた。

「?、何?」

「天使に手を差し伸ばされたなら、一つしかやることないでしょ?」

「えっと、何でしたっけ?」

「ちゃんと天使の出てくる小説を読みなさいよ。お金よ。お金。」

「お金をくれるんですか?」

「馬鹿なの?貴方。お金をくれないと、教えてあげないのよ。」

「えぇ、天使がお金を取るの?」

「取るの?じゃないの。情報はお金になるのよ。帝◯データバンクと同じよ。」

「はあ。」

「天界も世知辛い世界なのよ。」

「天界も円なんですか?」

「ちゃんと天界用の通貨に変えれる両替所が天界にあるから。」

「へぇ・・・。」

「ほらっ。お金。」

「あの、おいくらですか?」

「あぁ、そうだったわね。500円。」

「っち、少し高いなぁ。」

「何ですって?」

天使は彼をギロッと睨んだ。

「いや、何でもないです。」

「ほら、早く。」

「はい、どうぞ。」

彼は天使にお金を渡した。

「ありがとう。」

「で、僕の未来はなんですか?」

「えっ?あっ、そうそう。え~とねぇ、後3分で貴方遅刻するわ。」

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