1
あなたは好きな人――いや、愛してやまない人はいますか?
私はいます。ゆーすけくん。
彼と結婚して、子供は3人。いつか大きなお庭のある一軒家で犬と猫を飼って幸せな家庭を築くの。
それが私の夢。
酷暑が続く8月。お仕事が終わり賃貸のマンションへと帰ると広くはない玄関に彼の靴があった。それだけで嬉しくなり急いでリビングに入る。そこにはソファーで寝ている彼――ゆーすけくんの姿があった。
その穏やかな寝顔を見ているだけで疲れはとれて、ゆーすけくんが起きた時にご飯を食べられるように料理をする元気さえ出てきた。でもその前に少しだけ寝顔を見つめる。思い出すのは出会った時のこと。
ゆーすけくんと出会ったのは約1年前。友達に誘われて行った飲み会のような合コンみたいなところ。男の人が苦手な私はなるべく目立たないように隅でそっとお酒を飲んでいた。そこで声をかけてくれたのがゆーすけくんだった。
最初はたわいもない話だった。年齢の話になり私は28歳。ゆーすけくんは21歳。恋愛対象として見ないし、見られないって思ってた。なのにいつの間にか私は私の悩みや愚痴を言っていた。それを聞いてくれて共感してくれて。飲み会が終わる頃にはゆーすけくんを好きになっていた。
このままお別れしたくない!って思って、でも勇気が出なくて。そしたらゆーすけくんから
「よかったら連絡先を交換できないかな?」
って言ってくれた。
自分でもわかるぐらいすごい笑顔になって喜んで交換した。
そのあと何回かメールや電話でやり取りをして。体を重ねるようになり。いつの間にかお付き合いしていた。
それからはずっと幸せ。ケンカもしたことないし、浮気チェックは欠かしてないから大丈夫。
私もゆーすけくんを愛してるし、ゆーすけくんも私のことを愛してくれている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます