第46話

「…どうかしたか?」



「…いえ、少し火傷してしまったわ。クロード氷用意してくださる?」



「かしこまりました」


この程度の毒なら少し経てば、解毒できる

それよりも、他の食事に毒が入ってないか確認せねばならない



「どうした!?顔色悪いが」



「そんな事ありませんわ。それよりクロード遅いですわね。ちょっと探してきますわ」

視界が歪むが顔に出してはいけない

フラつくな私



寝室まで演じるの



「それでは失礼しますわ」



そう言って扉を閉めた


一気に崩れ落ちるが、まだここは寝室ではない


「はぁ…はぁ…右かしら、左かしら」





もう目を開ける事もできずに廊下の壁を伝って歩いた



「アナスタシア!?」

しまった見られた!!

声を聞く限りユノではない

「だ、れ?」

「熱い…これは毒か」



「離して、自分で歩ける」



「うるさい黙れ。こんなフラフラで大丈夫な筈なかろう」



「無礼者私はアナスタシアよ。このくらいへい、き」



抱き上げられたその男に私は気絶させられた




「寝室に向かおうとしていたようだな。丁度いいこの女には聞かねばならない」



「ティナの婚約者としてな」





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