襲撃者

第20話

「向こうは、今頃吹雪かしら」



「婚約の招待状は出しておいた。数日後には分かるだろう」



「それまでに体調を戻しておきますわ」



「ユノの事よろしく頼む」




「さて部屋はどこかしら…」



悪意の視線…!?



瞳を閉じたままそれをかわし飛んできた方を向く


屋根の上にいた者はその場から消える


「今のは人間の動きじゃないな」



ヴァンパイアか?


だがここは人間の国だ




「ひとまず部屋に戻るか」



それを回収し、その辺の兵士に落とし物として渡した



「ご…ご苦労」





「ここかしら?」



「ティナっ!!無事か!?」



「ここではアナスタシアです。うかつにその名で呼ばないでください」


「何を言っている!!命を狙われたと聞いたぞ」



「ここは私にとっては敵地です。狙われるのは当然でしょう」



「ご丁寧に衛兵に矢なんかを届けやがって」

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