第97話 心理カウンセラーに聞いてみた

 県精神保健福祉センターでボーダーラインを知って以降、妻が本当は何なのか知りたくて、人格障害や発達障害の本をいろいろと読みあさった。

 そんな時、自殺者予防の講習会があり、心理カウンセラーが講師を務めていると知り、電話で申し込んだ。

 講習後の質問で、知人の話として妻のことを相談した。

 その女性カウンセラーさんから、妻と似たような人の話を聞かされた。

 職場では、普通の女性。家で母親に対して怒り始めると、「てめぇ!」と言いながら母親の髪をつかんで襲いかかる。その女性が結婚して、今度は夫が被害者になった。

 精神科を紹介し、怒りを抑える薬を処方してもらったが、そのうち「良くなった」と医者に嘘をつき、薬を中断して、元の異常さに戻った。

 キレ方が違うだけで、感情のコントロールが利かない点は同じ。

 もしあの時、私立大学附属の心理臨床センターではなく、病院へ相談したら治っただろうか。そう後悔したこともあるが、結局は、同じ結果に終わっただろう。

 もし精神科に受診していたら、家庭裁判所は、妻の精神状態を考慮し、真剣に子の福祉を考えてくれただろうか。まず、あり得ない話だろう。

 裁判官にとっては、子の福祉より、判例に従って昇進していくことが最優先。子の連れ去りを容認するのはもちろん、それが精神疾患の母親だとしても、母性優先だったはず。

 母性優先ではなく、我が身優先。残念だが、これが家庭裁判所の真実。

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