第13話 出会う二人は姫と猫


(うびゃあーーーー!!)


 私の心臓はどきどき激しく運動会を繰り広げる。


(どどど、どうしたらいいの、これ!!)


 顔を上げた瞬間、ぽかんとした大勢の人々の顔。


(どうしよう! どうしよう!)


 振り向く。


(かなちゃん!)


 目で助けを訴える。舞台袖からかなちゃんがそろりと顔を覗かせて、手振りで合図。


 ――まるちゃん、何か、台詞を言って、戻ってくるべし。

 ――わかったなり。


 私も手振りで返事をして、再び人々に振り向く。ライトがぴっかっちゅう!


(よし!)


 スーツにつけているマイクに向かって、声を出す。


「純情のロマンチカ」

「っ」


 お嬢様が口を押さえた。


「すきっしょ」

「っ!」


 お嬢様が胸を押さえた。


「同、級、生」

「っっ」


 お嬢様が両頬を押さえた。


「抱かれたい男二位に脅されています」

「「あの作品いいですわよねえええ!!」」


 途端に会場内のお嬢様達が悲鳴をあげた。


「ぎゃあああああああ!!」

「王子様ですわ!!」

「本物ですわ!!」

「『おとぎ話の悪役令嬢は罪滅ぼしいに忙しい』の王子様ですわ!!」

「これが本物の『おとぎ話の悪役令嬢は罪滅ぼしいに忙しい』の王子様なのですね!!」

「なんてこと! 『おとぎ話の悪役令嬢は罪滅ぼしいに忙しい』の王子様だなんて!!」

「まるで『おとぎ話の悪役令嬢は罪滅ぼしいに忙しい』から出てきた王子様ですわ!!」

「本物の王子様ですわ!」

「かっこいい!」

「素敵な人!」

「男装とは思えません!」

「どなたですの!?」

「聞いた事のないお名前ですわ!!」

「誰なの!?」

「この私の心が射止められてしまうなんて!!」

「あの方は一体誰!?」

「ああ、胸が苦しい!」


(もういいかな?)


 会場が盛り上がってるのを見て、振り返る。かなちゃんが手招きしている。


 ――OKだよ! まるちゃん! 戻っておいで!

 ――OKだわん! 戻るだわん!!


 私は最後に胸につけた青い薔薇を一輪、観客席へ高く投げた。お嬢様達が花嫁ブーケの如く奪い合う。


「「私のものですわよぉぉおおお!!!!」」


(わあ、盛り上がってるー。すごーい)


 厚底ブーツにふらつきながらも涼しい顔で颯爽と戻っていく。舞台袖に隠れ、かなちゃんと手を合わせる。


「かなちゃん! 何とかやり遂げたよ!」

「まるちゃん! 頑張ったよ! 偉かったよ! 私も同級生好き!」


 二人でぴょんぴょん飛び跳ねていると、顔が赤く染まった司会者が胸を押さえて倒れていた。司会者が交代された。


『それでは、あの、プリンスコンテストの投票を行います! 投票方法は、先程と同じように、お手元の紙にチェックをし、我々実行委員にお渡しください!』


 その間に私達がステージに並ぶ。左右が隣のお嬢様が私を見る。


「貴女、急遽入ったのよね?」

「え? あ、はい」

「貴女の事知ってるわ。なでしこ様と同じお部屋に住まわれている人でしょ」

「え、あ、はい」

「まあ、なでしこ様と?」

「え、あ、はい」

「なでしこ様と相部屋だなんて、羨ましい」

「ねえ、なでしこ様って、彼氏はいらっしゃるの?」

「もしくは、彼女はいらっしゃるの?」

「え、さ、さあ……?」

「私、なでしこ様が好きで」

「私は……しおり様が……」

(これはまたボディーガードしなきゃいけないやつか……?)

『集計が終わりましたー!』


 喋っている間に、集計が終わる。司会者が頭を押さえている。


『信じられない出来事が起きました。その……満場一致です……』


 結果発表。


『順位はございません。票が入ったのは、一人だけ』


 一位は、


『エントリーナンバー30番!!』


 私の名前が呼ばれ、票の数が会場内にいる人の数でスクリーンに映し出され、プリンスコンテスト出場者全員が目を点にさせた。


「えっ」

『おめでとうございますーー!!』

「ひゃああ! すごい! まるちゃんおめでとう!!」


 かなちゃんが興奮して拍手をする。周りからはクラッカーぱっかーん。横からは新聞部のマイクが差し出される。


「王子様! 今のお気持ちをどうぞ!」

「え……えーと……」


 私は目を泳がせる。


「そうですね……」


 でれんと笑って、肩をすくめる。


「ありがとう……ございます……?」

「「ぴゃああああああああああ!!」」

「謙虚な姿も美しいいいい!!」

「かっこいいい!!」

「王子様ぁぁああ!!」


 お嬢様達が絶叫する。セレブや企業のお偉いさん達が急にお電話を始める。


「彼女は何者?」

「どこの令嬢だ」

「どこのモデルだ?」

「何? 一般人だと? そんなばなな」

「一体誰なんだ?」


 私はトロフィーと赤いマントを貰う。やったやった。かなちゃんに振り向く。


「かなちゃんのお化粧が上手いこといったね」

「そうでしょう! 絶対いけると思った! だってまるちゃん、メイクした途端にかっこよくなったもん!」

「この秘密君ブーツで背も高い!」

「身長が高い気分はどうだね」

「見ろ。まるで人がごみのようだ」

「まるだけに」

「まるで」

「まるだし」

「まる見え」

「世界」

「まる見え」


 かなちゃんと笑い合う。肩を揺らしてくすくす笑う。司会者がコンテストの終わりの挨拶をする。


『えー、何とも素晴らしいプリンスコンテストでした。最後に、プリンセス方にも登場していただきましょう』


 舞台袖から、笑顔のプリンセス達が現れる。会場が拍手で包まれる。私は思わず目を奪われた。


(わあ、生で見ると、やっぱり皆、綺麗だなあ)


 うっとりプリンセス達に見惚れる。


(モニター越しでもしおり先輩となでしこ先輩すごかったもんなあ)


 舞台袖から一際輝くしおり先輩が歩いてくる。


(うわ、やっぱすげえ……)


 しおり先輩の綺麗なドレス姿を見ていると、ふと目が合い、にこりと微笑まれる。


(あ、どうもっす)


 軽く会釈をすると、しおり先輩の後ろに並んでなでしこ先輩が歩いてくる。


(あ)


 ――やっぱりすごい。


(流石だなあ。いつの間にあんなドレス用意したんだろう)


 真っ赤なドレス。


(生で見ると、呼吸が止まっちゃうな)


 じいっと眺めていると、足を止めたしおり先輩の前を、なでしこ先輩が通った。


(ん?)


 なでしこ先輩が止まるはずの所を通過した。


(うん?)


 なでしこ先輩が歩いてくる。


(うん?)


 なでしこ先輩が近づいてくる。


(あれ?)


 目の前で、なでしこ先輩が立ち止まる。


(……)


 秘密君ブーツを履いてる私と、なでしこ先輩が、同じ身長。顔を見つめられる。


「……先輩?」

「行くぞ」

「はい?」


 訊き返すと、手を掴まれる。


「え?」


 なでしこ先輩が歩き出す。


「ちょ」


 引きずられる。


「あの」

「あれ?」


 かなちゃんがきょとんとした。


「まるちゃん、どこ行くの?」

「いや、あのっ」


 引きずられる中かなちゃんに振り向く。


「なんか、あの、先輩が!」

「まる?」


 私達を見たしおり先輩が動き出した。


「なでしこさん、何を」


 なでしこ先輩がどこからかマイクを取り出し、叫んだ。


「さあ、王子様、私をお城へ連れて行ってくださいな!」

「え、何言ってるんですか。先輩」


 ごつんと頭を小突かれた。


「いてっ」


 直後、会場の電気が落とされた。真っ暗になる。会場内の人々がざわめきだした。


「まあ! なんですの!?」

「王子様とお姫様の逃走劇ですの!?」

「あら、素敵!」

「まる、どこなの!? 私のまる!」

「まるちゃーん?」

「なでしこ様、こちらです」

「行くぞ。まる。ついてこい」

「ちょ、前が見えないですー!」

「駄目よ。まるを外に出さないで。あの子は私のものよ」

「御意。しおり様!」

「なでしこ様、お急ぎください!」

「ふん。慌てるな。策は練ってる」

「何も見えないよー!」

「まるちゃーん? どこー?」


 なでしこ先輩の手に引っ張られる。


「まる、こっちだ」

「先輩、暗いです」


 何も見えない。


「ゆっくりでいい。時間は沢山ある」

「いて。なんか踏んだ」

「コードじゃないか?」

「あ、なんかブーツ脱げそう」

「そんなもの脱いでしまえ」

「脱いだら私、裸足になっちゃいますよ。あ、駄目だ。これ」


 厚底ブーツが脱げた。暗いから、拾えない。履けない。置いていく。


「ああ、酷い。先輩、靴下だけになっちゃいました」

「おいで」

「わっ。またなんか踏んだ!」

「大丈夫。おいで」

「あ」


 風が吹いた。気が付けば空は薄暗い。日は落ちる寸前。なでしこ先輩が会場に通じる扉を閉めた。


「こっちだ」


 手を繋いで歩いていく。私は靴下でぺたぺた歩く。


「なでしこ先輩、見てくださいよ。今日は兎ちゃんの靴下で来たんですよ。可愛いでしょう! えっへん!」

「新しいのを買ってやる」

「あれ、靴が脱げた事気にしてるんですか? 大丈夫ですよ。靴下は洗えばまた使えますし」

「今日はお前の誕生日だろう?」


 きょとんとすると、なでしこ先輩が私に顔を向けた。


「誕生日おめでとう」

「……私の誕生日、知ってたんですか?」

「ああ」


 なでしこ先輩が立ち止まる。学校の庭に着く。

 ここは、入学式に、私がこっそりとBL本を読もうとした場所。――なでしこ先輩と初めて会った場所。

 木が揺れる。緑の葉が揺れる。日が落ちていく。風が吹く。なでしこ先輩の髪が揺れる。私は笑う。


「あ、さてはLIME見たんですね? かなちゃんもそう言ってました。ありがとうございます」

「何を言ってる。その前から知ってる」

「わあ。流石なでしこ先輩。全生徒の誕生日管理までされてるんですか?」

「誕生日パーティーをしたじゃないか」


 私は瞬きをする。


「誕生日パーティー? 先輩、誰かと勘違いしてません?」


 なでしこ先輩を見る。


「あ、やっぱり綺麗」


 下から上まで見る。


「モニターで見てましたよ。パフォーマンスすごかったです」

「ああ、当然だ」

「なんかの作品なんですよね。テーマ」

「ん」

「私もその作品の王子様だとか。かなちゃんに雰囲気似てるって言われました!」

「……口を開かなければ王子様だな」

「口を開かないなんて無理です。私、人間なんですよ」


 風が吹く。私の髪が揺れる。


「なでしこ先輩」

「ん?」

「会場、戻らなくていいんですか?」

「今頃盛り上がってる事だろうさ。王子様がお姫様と逃亡したと」

「あの後、なんか挨拶とかあったんじゃないですか?」

「そんなのに参加したら、もっとお前を見られてしまうじゃないか。私のものなのに」

「なでしこ先輩、そういうのは本当の王子様に言うものですよ」

「だから言ってる」

「え?」

「王子様に」

「私は猫です」

「ああ。そうだったな」


 でも、


「猫に転職した王子様だろ?」


 私はきょとんとする。瞬きする。


「……何言ってるんですか?」

「王子様って言ってた」


 私だけの、


「王子様になるって言ってた」


 忘れたの?


「忘れてないだろ?」


 よく見て。


「ねえ、まる」


 よく見て。


「私はお姫様」


 そして、


「まるは王子様」


 お前が言ってた。


「私の王子様になるって言ってたくせに」


 ほら、よく見て。


「まる」


 耳元で、名前を囁かれる。


「   」


 私は――ぱちくり、と――瞬きする。そっと、なでしこ先輩が私の耳から離れる。私は見上げる。なでしこ先輩を見る。顔を見る。髪が揺れる。なでしこ先輩のティアラが光る。


 ――本物のお姫様を見た気がして、私は真っ先に話しかけた。

 ――でもそれはお姫様じゃなくて、お嬢様だった。

 ――私は大好きだった。

 ――笑顔が見たくて、王子様になりたかった。

 ――結婚して。

 ――いいよ。

 ――お兄ちゃんに言われた。女同士は結婚出来ないんだぞ。

 ――じゃあ、猫になると言った。そうすれば一緒にいられるから。


 一緒に、いられるから、猫になった。


「……」


 私は目を見開いた。


「……。なっちゃん?」


 私は背伸びをする。ぐっと顔を近づける。


「え?」


 記憶を合致させる。


「待って。待ってください」


 なでしこ先輩の口角がどんどん上がっていく。


「あれ?」

「ふふっ」

「あの」

「何?」

「いや、えっと」


 私はもっとなでしこ先輩を見る。じっと見つめる。


「え?」

「何? まる」

「いや、あの、え、あの……」


 顔を見つめる。なでしこ先輩がにやついている。


「いや、だって、ちょ、でも、なっちゃん、あの、カリフォルニア……」

「迎えに行くって言っただろ? 16歳になったら、必ず行くって」

「いや、ちょ、そんなわけ、いや、だって、なっちゃんは、もっとあの、もっとおしとやかで、あの」

「まる、約束通り、迎えに来たよ」


 頬にそっと、手を添えられる。私は目を丸くして、なでしこ先輩を見上げ続ける。


「え? え? 嘘。本当ですか?」

「よく見るといい」

「嘘。え、まじ? 嘘」

「何を疑ってる」

「いや、だって、違いすぎますもん! 私が知ってるなっちゃんは、もっと、こう、ふんわりしてて、お姫様で!」

「私のどこがお姫様じゃないんだ?」


 今のなでしこ先輩を見る。うん。お姫様だ。そして私は王子様。


「お前の夢通り、お姫様と王子様になれたじゃないか。良かったな」


 ――お姫様は王子様に笑顔を向ける。だから僕はなっちゃんの王子様になりたかった。

 なでしこ先輩は私に笑顔を浮かべる。


「やっとだ。約束を果たせる」


 なでしこ先輩の手が、私の腰に触れた。


「ずっと一緒にいよう」


 なでしこ先輩の顔が近づいた。


「まる」

「……あっ……」


 腰を引かれ、顔が近づく。


「せんぱ」


 私を見てくるその瞳には、完全に見覚えがあった。


「なっちゃん」

「まる」


 なっちゃんが微笑んだ。


「これでずっと一緒だよ」


 なっちゃんが笑った。


「もう離れないよ。まる」



 唇が重なった。



 なでしこ先輩の髪が揺れる。私となでしこ先輩の顔を隠す。唇が重なる。頬を押さえられる。腰が掴まれて固定される。私の手がなでしこ先輩の胸に置かれる。押す事も出来る。離れようと思えば、この華奢な体を突き飛ばして、いやいや、何してるんですか! って突っ込む事も出来る。


 でも、


(……なっちゃん)


 その目は、確かになっちゃんのもので、


(なっちゃん)


 その顔は、成長したなっちゃんのもので、


(なっちゃん)


 その唇は、触れた事のあるもので、


(なっちゃん)


 その笑顔は、『僕』が求めていた笑顔で、


(なっちゃん)


 拒む事が、出来ない。ぎゅっと拳を握る。なっちゃんの手が、私の頬から離れ、私の手を握った。


「……ん」


 一度、唇が離れる。息を吐く。なっちゃんが見つめてくる。また、顔が近付く。


(あ)


 キス。


(ん)


 くっつく。


(ああ、まじか……)


 眉を下げる。


(……なっちゃんだったんだ……)


 名前、なでしこ、だったっけ……?


(覚えてない……)


 なっちゃんしか覚えてない。


(でも、なっちゃんなんだ)


 知らないうちに、私はなっちゃんの猫になってたんだ。


(世界は狭いものですなあ)


 唇が離れる。なっちゃんにじとっと睨まれる。


「……何考えてる?」

「えっ」

「私以外の事を考えるな」


 お姫様を目の前に、他の事を考えるなんて、


「悪い猫め」


 なっちゃんが笑う。


「指導だ」


 なっちゃんが得意げに笑う。


「覚悟しろ」


 これからゆっくり、時間をかけて、


「お前が考えていい相手が誰なのか、教えてやる」


 ああ、そうだった。なっちゃんは、すごくヤキモチ妬きだった。


(その完成系がこれかー)


 まいったなあ。


(この後、教室戻れるかな……)


 目を閉じる。唇に、再び柔らかな皮膚がくっつく。崩れてしまいそうなほど柔らかな感触。手を握られる。指が絡まる。手を繋ぐ。夕日に映る影が重なって一つになる。なっちゃんのぬくもりを感じる。なっちゃんの唇を感じる。


 風が吹く。

 木々が揺れる。

 薄暗い空に、花火が鳴る。

 なっちゃんは離れない。

 唇がくっつく。

 離れる。

 角度を変えてくっつく。

 離れる。

 角度を変えてくっつく。

 手をきゅっと握る。

 目を開く。

 なっちゃんがじっと見つめてくる。

 唇が離れる。

 私は深く、息を吐いた。


「まる」


 笑顔で、抱きしめられる。


「これで、ずっと一緒にいられるね」


 暖かい温もりに抱きしめられ、その感覚にとろけてしまいそうになる。優しい手が私を撫でる。なっちゃんがくすくす、嬉しそうに笑いながら、私の耳に囁く。


「もう、離さない。まる」


 大 好 き だ よ 。


「愛してる。私だけの王子様」


 優しく、優しく、大切に、でも離さないように、縛り付けるように、私を抱きしめる。私はその腕に縛られる。そっと、なっちゃんの背中に、腕を回した。


(なっちゃん)


 私は、またなっちゃんが笑ってくれただけで、


「……なっちゃん」


 きゅっと、背中を掴んで、抱きしめる。


(また、会えただけで)


 それだけで、胸が温かくなる。


(会えた)

(また会えた)

(嬉しいな)


 綺麗になって戻ってきた。


(敵わないなあ。なっちゃん)


 相変わらず、私を驚かせる事が好きだね。なっちゃん。


(びっくりした)


 良い匂い。


(本当にお姫様になっちゃったね)


 なんか笑えてくる。

 思わず、ふふっと笑う。おかしくて、くすくす笑う。そしたら、なっちゃんも笑い出す。昔みたいに、ふふって、うふふって、笑い出す。二人で声を揃えて、おかしくて、楽しくて、うふふって、笑い出す。


 昔みたいに、二人で笑い合う。


 文化祭の日、私の誕生日に、なっちゃんの影と私の影が、再び一つとなった。

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