「昔話組み合わせ問題集」 桃太郎伝説 —かぐや姫からエンドゲームまで—
西宮四光
第1話 かぐや/桃太郎
むかし、むかし、あるところにおじいさんとおばあさんがいました。おじいさんは山へ芝刈りに、おばさんは川へ洗濯に出かけました。
おじいさんがいつものように山へ入るとそこに一本の光る竹がありました。おじいさんはその竹に魅入られたように近づきました。おじいさんはかごからなたを手に取り、竹を切りました。
おばあさんが川で洗濯していると、どんぶらこどんぶらこと上流から大きな桃が流れてきました。おばあさんは仰天しぎっくり腰になり、その場を動くことができず、ただ目を真ん丸に開き、よだれをたらしてその桃を見送ることしかできませんでした。
おばあさんがなんとかして家にたどり着くと、おじいさんが先に家に帰っておりました。おばあさんが戸を開けてもおじいさんはこちらを向かず、手元をじっと見つめていました。「ただいま」とおばあさんが声をかけましたが、おじいさんは背を丸めて手元の何かに話しかけていておばあさんに気づきません。おばあさんはもう一度そしてさっきよりも大きな声で「ただいま」とおじいさんに声をかけました。
「おう、ばあさん、はやくこっちこい」
おじいさんがおばあさんに振り向くと、その手にはかわいいかわいい小さな小さな女の子がいました。
小さな女の子のあまりのかわいさに、おばあさんは腰の痛みを忘れてその女の子をまじかに見ようとおじいさんに近づきました。
「ほれ、どうよぅ、かわいいなぁ」
子どもがいなかった二人の老人は、竹の中で輝いていたこの子をかぐや姫と名付け、大事に大事に育てました。
たった三寸だったかぐや姫はあっという間に大きくなり、絶世の美女へと育ちました。そのうわさを聞きつけた各地の貴族たちはかぐや姫に求婚し、かぐや姫からの無理難題を受けて命を落としました。
それから色々あり。
月からの使者がかぐや姫の元へ訪れ、かぐや姫は月に帰りました。
そして鬼が世界を滅ぼしましたとさ。
おわり
「昔話組み合わせ問題集」 桃太郎伝説 —かぐや姫からエンドゲームまで— 西宮四光 @YONKOU_NISHIMIYA
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