将棋界の話――ご主人さま、王手です❤――

第１話 藤井聡太七段、タイトル初挑戦なるか？

　本日（ほんじつ）、2020年（にせんにじゅうねん）(令和（れいわ）２年（にねん）)６月（ろくがつ）４日（よっか）、第91期（だいきゅうじゅういっき）ヒューリック杯（はい）棋聖戦（きせいせん）の挑戦者（ちょうせんしゃ）決定戦（けっていせん）が行（おこな）われます。

　対局（たいきょく）するのは、鬼軍曹（おにぐんそう）、バナナがせこと永瀬拓矢（ながせ たくや）二冠（にかん）(叡王（えいおう）・王座（おうざ）)と、詰将棋（つめしょうぎ）解答（かいとう）選手権（せんしゅけん）チャンピオン戦（せん）で５連覇（ごれんぱ）、プロ入（い）りから29連勝（にじゅうきゅうれんしょう）の記録（きろく）を持（も）つ藤井聡太（ふじい そうた）七段（しちだん）。

　棋風（きふう）は、元（もと）振（ふ）り飛車党（びしゃとう）でありながら現在（げんざい）は居飛車党（いびしゃとう）の永瀬二冠（ながせにかん）と、飛車（ひしゃ）を振（ふ）ったことがないという藤井聡太（ふじい そうた）七段（しちだん）。

　また、奨励会（しょうれいかい）時代（じだい）から大山康晴（おおやま やすはる）十五世（じゅうごせい）名人（めいじん）のような受（う）け将棋（しょうぎ）と言（い）われてきた永瀬（ながせ）二冠（にかん）に対（たい）して、詰将棋（つめしょうぎ）で培（つちか）ったプロでも最強（さいきょう）の終盤力（しゅうばんりょく）を誇（ほこ）る藤井聡太（ふじい そうた）七段（しちだん）。

　最強（さいきょう）の盾（たて）対（たい）最強（さいきょう）の矛（ほこ）の構図（こうず）です。

　過去（かこ）の対戦成績（たいせんせいせき）はないらしい。いがーい！

　確（たし）かAbemaTV（アベマテレビ）の企画（きかく）で対戦（たいせん）して永瀬（ながせ）二冠（にかん）

(当時（とうじ）はまだタイトルを持（も）ってなかった)が勝（か）ってたと思（おも）うけれど、間違（まちが）えてたらしれっと訂正（ていせい）しておきます。

　永瀬二冠（ながせにかん）といえば、なんといってもバナナ🍌　タイトル戦（せん）では毎回（まいかい）必（かなら）ず食（た）べてますよね♪　普段（ふだん）の公式戦（こうしきせん）では、対局室（たいきょくしつ）から出（で）て食（た）べているそうですよ？

　また、永瀬二冠（ながせにかん）は努力（どりょく）の人（ひと）としても知（し）られておりまして、息（いき）をするように努力（どりょく）をするという棋界随一（きかいずいいち）の努力家（どりょくか）でもあります。

　どちらが強（つよ）いのかというと、さすがにまだ永瀬二冠（ながせにかん）の方（ほう）が強（つよ）いのでしょうけれど、ただ藤井聡太（ふじい そうた）七段（しちだん）は絶好調時（ぜっこうちょうじ）の渡辺明（わたなべ あきら）現棋聖（げんきせい）

(棋王（きおう）・王将（おうしょう）と合（あ）わせて三冠（さんかん）)をふっ飛（と）ばしてますから、藤井聡太（ふじい そうた）七段（しちだん）が勝（か）っても全（まった）く不思議（ふしぎ）ではないです。

　つーか、みんな藤井聡太（ふじい そうた）七段（しちだん）のことを応援（おうえん）してるんだろうなあ。

　なんといっても、史上最年少（しじょうさいねんしょう）でのタイトル挑戦（ちょうせん）が懸（か）かっていますからね？

　さて、詰将棋力（つめしょうぎりょく）は将棋（しょうぎ）において、どれくらい有力（ゆうりょく）なのか？

　増田康宏（ますだ やすひろ）六段（ろくだん）が、

『詰将棋（つめしょうぎ）は意味（いみ）がない』

なんてこと言（い）ってますし、マンガ『将棋（しょうぎ）の渡辺（わたなべ）くん』の中（なか）で、渡辺明（わたなべ あきら）棋聖（きせい）はプロ入（い）り後（ご）に解（と）けない詰将棋（つめしょうぎ）の問題（もんだい）があったのだけれども、竜王位（りゅうおうい）獲得後（かくとくご）、

『あれ？　俺（おれ）、竜王（りゅうおう）取（と）ったんだから、今（いま）だったらあの問題（もんだい）、解（と）けるんじゃね？』

と挑戦（ちょうせん）して解（と）けたという。

　詰将棋力（つめしょうぎりょく）は高（たか）ければそれにこしたことはないけれど、なければないで戦（たたか）えないことはないようです。

　増田康宏（ますだ やすひろ）六段（ろくだん）は、

『十手（じゅって）以上（いじょう）の問題（もんだい）だと解（と）けないかもしれないけれど、自分（じぶん）は高（たか）い勝率（しょうりつ）を維持（いじ）している』

ってなことをおっしゃってますしね。

　ちなみに『将棋（しょうぎ）の渡辺（わたなべ）くん』の作者（さくしゃ）の伊奈（いな）めぐみさんは、渡辺明（わたなべ あきら）棋聖（きせい）の奥（おく）さまです。

　振（ふ）り駒（ごま）の結果（けっか）、先手番（せんてばん）は永瀬拓矢（ながせ たくや）二冠（にかん）になりました。

　次回（じかい）の更新（こうしん）は、本局（ほんきょく）の終了後（しゅうりょうご）。

　藤井聡太（ふじい そうた）七段（しちだん）が勝（か）って最年少（さいねんしょう）タイトル挑戦（ちょうせん）記録（きろく）を更新（こうしん）するのか、それとも永瀬拓矢（ながせ たくや）二冠（にかん）が勝（か）って棋界（きかい）の頂点（ちょうてん）を目指（めざ）すことになるのか。

　楽（たの）しみですね〜☆