第218話 月を飛ぶ蝶のように

 ども。

 新巻へもんです。


 やっぱ、あれですね。私は一人称視点の方が書きやすいみたいです。主人公の周囲1メートルのことしか描けなくなるので、話がこじんまりとしてしまうのが難点ですけどね。それと、読者は知っているけど主人公は知らない危機、という盛り上げを作れない。この辺りが欠点でしょうか。


 それでも、上手く主人公を造形できると筆が乗りまくります。公開し始めた『邪神の依代の私と正義の国の若き王』のニアは書いていてすごく楽しいです。女性主人公としては過去に例を見ないかな。いつでもすっと入っていけるというか。まあ、ニアは半分男みたいなもんだからというのもあるかもしれません。


 本作は「世界を変える運命の恋」コンテスト向けの中編なんですが、カテエラしてるかもな、という疑念が例によってつきまといます。かと言って男性向けって感じでもないんですよね。もう参加しちゃったしな。読んでケロ。

 https://kakuyomu.jp/works/16817330661706372548


 ダイマも終わったところで、参加の遅くなった今月の同題異話について振り返ることにします。「月を飛ぶ蝶のように」というタイトルでした。先月が太陽で、今月は月。季節が夏から秋へと移り変わったということも反映しているのだと思います。まあ、出だしの月はいいでしょう。問題はその後ろ部分です。


 蝶が飛ぶのはいいんですけど、月を飛ぶってどういうこと? 日本の月面探査船が月に向かってますが、着陸機に蝶の飾りでもついていて、なんて話にすることも考えました。しかし、H2ロケットの打ち上げから月着陸までをそれっぽく書くには、圧倒的に知識が足りません。


 次に考えたのはお月見ということで、ウサギの代わりに模様を蝶に見立てるというものでした。世界的に一か所ぐらいあるだろ。ということで調べたところ、カニや人の顔、ワニなどはありましたが、残念ながら蝶はなし。昔やったように嘘をでっちあげるというのもどうかということで、これもお蔵入り。


 で、すっごく古いシミュレーションゲームにシュバルツシルトシリーズというのがあるのですが、その一作に恒星を背景に翼を広げた異文明の戦艦というイラストがあったのを思い出しました。じゃ、これの月バージョンで行こうということで仕上げたのが公開作です。


 新たに世界観から構築しても良かったのですが、使い勝手のいい「なんちゃって近未来戦史シリーズ」を先々月に引き続き使うことにします。キバヤシ曹長のキャラ、結構好きなんですよね。ありきたりですけど、女性にだらしなくてダメ男なんだけど、たまにカッコいいところ見せるって一つの類型だと思います。


 ではでは。

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