第160話 口は災いの元

 ども。

 新巻へもんです。


 怖い世の中ですよ。ちょっと下品でイキった発言をすると排除されちゃう。某外食チェーンのお偉いさんが、社会人向けマーケティング講座で余計なことを口走ったら、当該企業から縁切りされたそうです。まあ、発言自体はここで引用できないぐらいお下劣な内容ではあります。犯罪行為ですしね。


 最初にはっきり言っておきますが、私もあの発言は無いと思っています。言葉の使い方を圧倒的に間違えている。その点は否定するつもりは毛頭ありません。ただまあ、水に落ちた犬を皆で全力でぶっ叩く様は見ていて怖いですね。だって、ただの寒い失言ですよ。企業イメージ低下を考慮しても減給ってところが妥当じゃないかな。


 この処置に快哉を叫んで留飲を下げるのもいいですけど、その刃は自分にも向いてくることは忘れないようにしたいですね。自分はあんな酷い言葉は使わないと思っている方が多いかもしれません。ただ、本件で恐ろしいのは失言のファウルラインがはっきりしないことなんですよ。


 そして、今回の方は労働基準法が適用されない管理職でしたから、またちょっと事情は違う点もありますが、業務時間外での発言を理由に解雇するのが企業にとって「正しい」行動になった未来は危険です。逆を言えば、企業が従業員の私行や発言に目を光らせるのがリスクヘッジとして必要な社会ってことになります。


 消費者に近い職業についているとより発言が不自由になるってのも不健全な社会です。今回の人は外食産業でした。しかも競合他社がいるし、ぶっちゃけ生活必需品てわけではありません。だから、安易に「こんな奴がいる○○はもう利用しない」という言説で企業に圧力をかけることが可能です。


 もし、これが例えば建設機械メーカー社員が失言したのだったらどうでしょうか? 消費者がどれだけ騒ごうがダメージを与えることは相当難しいでしょう。市場を独占してるJTでも同じでしょうね。喫煙者は、JTのたばこを拒否すると禁煙するしかありません。


 今回の発言に含まれていた侮蔑の向いていた属性に私が当てはまっていないから落ち着いていられるのかもしれません。ただ、冷静でいられるから考える余裕があります。行き過ぎた攻撃は歪みを生じますし、その歪みが作り出した穴に自分がはまるかもしれないということは、常に自戒を込めて考えたいと思います。


 まあ、この飲食店を積極的に利用するかと問われれば、たぶんしないですね。自分で作った方が安いし、好みの味付けにできるし、短時間でできる料理なので。そういう意味でも思い入れがないから、愛憎ともに無く、淡白な反応でいられるのかもしれません。


 ではでは。


 

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