第11話 謎のガタロウとは?
ガタロウとは?
皆様、ガタロウってご存知ですか?
子供の頃、大人達からよくこの名前を聞かされていました。
「もう夕方や、早う家に帰らんとガタロウが出るで!」
はて?ガタロウっていったい何ぞ?
「え?ガタロウ?ガタロウって何?」
私は、妖怪や不思議なモノ怖い話などがとても好きだったので、祖父に聞きました。
しかし、決まって言うのが、
「知らん。ガタロウはガタロウや
!」
でした(笑)
全然答えになってない。
なんかモヤモヤします。
知りたくてたまりません。
また別の日――親戚のおじさんから。
「お前、ガタロウって見たことあるか?」
おお。この得意そうな口振りからして、おじさんはガタロウを知ってるに違いない、と私は大いに期待しました。
「ガタロウって何?どんなカッコしとるの?」
ワクワクです。
ところが返ってきた言葉は期待はずれ。
「そんなもん、誰も見た者はおらん。ガタロウはガタロウや」
でした(笑)
流石にイライラしました。
誰も見たことがないのに、じゃ何でガタロウなのか?
ちゃんと名前が付いてるんですよ。
結局謎は解けぬまま大人になり、いつしかガタロウのことは完全に忘れ去った?と思っていました。
がしかし、母の何気ない呟きと言いますか、変な喩えのようなことを聞きまして、そのせいか再びガタロウの正体が気になりだしました。
なんとこれが大きなヒントで、ガタロウの正体を解く大きな手掛かりになりました。
「なんやこの炭酸ジュース。ガスが抜けてもうて。まるでガタロウの屁みたいなもんやな」
あれ?
なんか似た喩えがあったのを思い出しました。
〈河童の屁〉です。
Wikipediaより(便利ですよね)
河童はいつも水の中にいるため、屁をしてもあまり勢いがないことから、「取るに足りないこと」を「河童の屁」と呼ぶようになり、後に語順が現在の様に変わった(「木っ端の火」から来たという説もある)
もうお気づきの方もいらっしゃるかと。
そう。謎のガタロウの正体とは――
河太郎。
河太郎と書いて《ガタロウ》と読む。
つまり河童のことを指していました(笑)
想像上の生物なので存在しないですが……
昔の人は、自然に対する畏敬の念から何かそういう実態が無いモノを作ってたんでしょうね。
妖怪と言われるモノがそうですよね?
それは生活の中に息づいて、夕暮れ時になっても家に帰らず水辺で遊ぶ子供達を戒めるモノになってるんだと。
そう考えると確かに存在してますよね(笑)
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