70話 襲撃1-3
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失敗の原因というものは、いつも些細なことで始まる。
それはオアシスの南方方面担当軍の先行部隊、
随伴するガシャ髑髏に敵の兵士の鎧を着せて、篝火の周りに立たせ、貴族軍の兵士に偽装させる。
さて、これからオアシス内部に歩みを進めようというときに、それは起こった。
慎重にオアシス内部に至る道を進み始めた
驚いて振り向いた
子供はヴァジムほど皮膚はゴツゴツとした印象はなく、ツルリとした肌をしている。
口から飛び出す歯もヴァジムほど多くはない。
尻尾にリボンを巻いた、小さく可愛いい女の子だ。
手には布でできたワニのような人形を持っている。
「やあ、お嬢ちゃん。こんな時間にどうしたのかな?」
「おじさんたち だーれ?」
「おじさんたちはヴェアヴォルフ族っていうんだよ。
ここにいる、悪い人間たちを追い出しにきたんだ」
「わたしたちをイジメる、南から人たちをここからおい出すの?」
「そうだよ。いまその真っ最中なんだ。お嬢ちゃんは危ないから、お家におかえり」
「うんとね。お家にいる おかあさんがね。おかしいの」
「おかしい? どうおかしいのかな?」
「わたしたちをイジメる人がお家に入ってきてから泣いてるの」
「お嬢ちゃんの家に悪い人間がいるのかな? 何人だい?」
「一人だよ。あと弟もいるよ。おかあさんが泣いてるからお父さんを探しに行くの」
「お父さんはどこかな?」
「オアシスの方にいると思うの」
「ふーむ」
ここまで聞いてヴェアヴォルフの戦士は振り向いて、
組頭は小さい子供のためだ仕方ないと、部隊を路地にバラバラに隠す。
そして組頭は先ほど女の子と話した戦士と一緒に、女の子の手をとって、女の子の家へと向かった。
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次回更新予定日 2020/5/3
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