第3話  一度きり、人生楽に、いきませう

あまり深く考えないで、もう少し気楽に考えましょう。

『考えるな』というのではなく、『下手な考えならしない方が良い』というものです。

私にとって下手な考えとは、あの人は私のことをどう思っているか、といった明確な答えの無いもののことです。

他人の心情なんて、考えてもわからないものです。『顔で笑って心で泣いて』何て言葉もありますから。

有り体に言えば、人の目を気にしないということです。

同僚の目が気になるなら、仕事なら辞めればいい。

近所の目が気になるなら、引っ越せばいい。

世間の目が気になるなら、山の奥なり無人島なりに移ればいい。

そう考えれば、逃げ出すことは容易でしょう。

と言っても、逃げ出せないのが普通です。人かは離れて、文明から離れて、今の人間が生活などできない。人の目は常に、そこにあるもの。

しかし、非常口や避難所を知っておくだけでも、気分は軽くなると思いますが、いかがでしょう。

あなたはいつでも、そこから抜け出せる。あまり深く考えることはないと思います。

人間、最後は、皆死ぬ。死んで関われることはない。

そう考えれば昨日の失敗も、一昨日のケンカも、今日の叱責も、大したことないと思えるのではないでしょうか。

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