母が過去に活躍した魔法世界でがんばります!

田中真矢

第1話 ここはどこ?

子供の頃、テレビでやっていた魔法少女系のアニメに私は夢中になっていた

そんな私に母はよく

「この世界に魔法なんてものは存在しない

 もし、魔法があったとしてもこんな簡単なものじゃないよ」

と、まるで経験者の話かのように語っていた


この時、母が本当に魔法経験者だって事に気が付ければ

いくつかの魔法を教えてもらっていただろう

そしてその魔法を使って、母を助ける事が出来たと思う・・・



私はいま初めて見る景色の中にいる

どこまでも続く漆黒の空間

その中に様々な色に輝く、無数の光がある

まるで宇宙のような不思議な場所


私はその空間をもの凄い速さで移動している(みたい?)だ

私はどこに向かっているのだろう?と

ぼぅーっとした意識で進む先をただ眺めていた


しばらくすると、その疑問に答えるかのように進行方向に大きな紫色の光が出現した

私はぶつかると思い、両手で頭を抱え最低限の守りの態勢に入った


そこまでは覚えている


気がついた時には、なぜかベットで横になっていた私は

上半身だけ起き上がり辺りを見渡した


木で出来た柱に黄色い壁紙の部屋

壁には木製の本棚、窓際には小さな植木鉢に赤い花

可愛らしい部屋だなぁと思いつつ、寝起き特有のモヤモヤした意識状態でしばらくぼぅーっとしていた


そうしていると、ベットと対角線上にある部屋の木製ドアがキィーっと開く音がした

その音を聞き、ふと我に返った私は咄嗟に毛布で体を隠した


だが音の主はそんな怯える私の姿にお構いなしに

ドスドスとベットに近づき、私を包んでいた毛布をひっぺはがした


「まぁ!物音がしたと思ったらやはり起きられていたのですね!

 おはようございます、お嬢さま!」


ぇ!!!お嬢様!!!???

言われなれていない言葉を聞き、頭に?マークが浮かび上がった


「えっと、もしかして私のこと?」

「もちろん!!ここはマリー様に救われた村ノワールです!

 マリー様の娘である貴女様はこの村にとって特別な存在ですよ」


ぇ!!!マリーって母の事?

私の母は真理って名前だからマリではあるけど・・・

うーん、これは夢なのかな?

でもベットの感触とかリアルだしなぁ・・・


そう思いつつ、私のことをお嬢様と呼ぶ人の顔を良く見てみた


「あ!!!!!!!あ、、、、、ある、、、ぱか....!!!!!!!!!!!」

「まぁ!!!その反応!!!マリー様と同じ!!!」


寝起きでぼぅーーっとしてて気が付かなかったが

目の前の人?は二足歩行であるくアルパカだった・・・

一気に目が覚め、分かった事


「あ、これやっぱ夢だなー

 うん、夢だ!寝よう!!」

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