第5話の4

「アニキは知っていたのか、強いのは三色だということ」

「知っていた。ロードの見える目はセツナしかいない」


 黒い赤が起動する時、世界が終わる。ミキこそ黒い赤のコントローラだ。Aムチの力がSにならない理由だというのかよ!


「デートをやり直しましょう、セツナ」

「ヤダ、アニキが兄ちゃんがロースに行ったなんて」


 ミキの誘いを、僕は断った。十時間後、僕は後悔の念で笑った。まだ僕は間に合うかい、ミキ?


 ローネと黒い赤が戦争を起こしている中で、ガイはメリーゴーランドの軌道を読んでいたのだ。僕は一人で観覧車に乗っていた。


 ショーは一ヵ月前に終わっただろう、ミキ。ミキは一人でウタう。そこに僕がいないことを知っていながら。

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