お願いします、離婚だけはやめて!~その後、私は幸せを掴んで福愛~

一ノ瀬 彩音

第1話 失敗する妻

私の名前は栗原朋絵クリハラトモエ


年齢26歳で専業主婦。


私は結婚していて夫もいます。


夫の名前は栗原拓哉クリハラタクヤ


年齢29歳で御曹司。


私は夫が御曹司でその御曹司の元に嫁ぎました。


嫁いだ事には後悔はありません。


夫である栗原拓哉の事は愛しています。


今は専業主婦として家の中の事は私がしています。


家の中の事とは掃除、洗濯、買い物、その他。


他にも夫から頼まれればしています。


今はリビングでやる事がないのでくつろいでいます。


するとリビングに夫である栗原拓哉が来ました。


「拓哉、どうしたの?」


「朋絵か、やる事は済んでるのか?」


「はい、済んでいます」


「確認するからな」


「お、お願いします」


私の専業主婦のお仕事を夫は常に確認しています。


確認する事も夫の生き甲斐なんでしょうね。


すると拓哉に呼ばれる。


「朋絵っ! はやくこっちに来いっ!」


「今行きます」


私は拓哉の元に急いで向かう。


「何でしょうか、拓哉」


「おい、これはどういう事だ、埃がちゃんととれてねぇじゃねえか」


「ご、ごめんなさい……」


「ごめんなさいじゃないだろ」


拓哉は私の頬を手で叩いてきた。


「痛いです、暴力はやめて」


「なんだと、こらぁっ!」


「ひぃっ、次からは気をつけます」


「気をつける? もうダメだ、離婚する」


「お願いします、離婚だけはやめて」


「離婚するんだよ、もうやってられるか」


「お願いします、そんな事を言わないで」


「はぁっ、わかった、お尻をこっちに向けろ」


私は拓哉の方にお尻を向ける。


すると拓哉は私のお尻を手で叩いてきた。


「きゃあっ、痛いよ、やめて」


「これは罰だ、受けろ」


「は、はい」


拓哉が手でお尻を叩いている。


罰なので私はそれに耐えるしかない。


私のお尻がじんじんしてくる。


今もかなり痛い。


いつになったら終わるのだろう。


「このへんにしといてやる」


「あ、ありがとうございます」


私はこれで失敗を罰で受け止めた。


この後も私は何度か失敗して離婚の危機を迎えますが

なんとか夫を引き留めて回避しています。


ただし、お尻叩きはされています。


これはとてもつらい事でした。


手で叩いている夫もきっとつらいでしょう。


私は失敗しない人になりたいのですが失敗してしまう。


夫は私の失敗を見ると怒りを通り越して呆れていました。


とうとうお尻叩きもしてくれなくなって……。


離婚の危機にはなりませんが夫は口を聞いてくれない。


私の人生ってそういうものなんだと知りました。

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