冬になって、クリスマスも誕生日の時みたいによっしーやマリーと楽しんで、その後にパパやママの人形とも一緒に楽しんで、冬休みの宿題もさっさと終わらせて、大晦日になってた。

「パパ…」

「ん…？」

「大好き♡」

「うん、お父さんも美智果のこと大好きだよ」

大晦日の『笑ってはいけない番組』をパパのお膝で見ながら、そんなやり取りしてパパの体にもたれた。

だけどなんだか、パパの体が小さくなった気がする。って、私が大きくなっただけか。いつまでこうやってお膝できるのかな。さすがに大人になったら無理かな。パパがつぶれちゃうかな。

でもさ、もうちょっとこうしてたいな……

「あけましておめでとう」

「おめでとう」

夜更かしして日付が変わった瞬間、私はパパと新年のあいさつをした。

「今年も一年、よろしくお願いします」

パパがそう言って私の頭を撫でると、

「よろしくお願いされてあげます～」

と返してあげた。思いっ切りニッカ～って感じで笑いながら。そしたらパパが、

「はい、お年玉」

って言ってお年玉を渡してくれる。

「よ～し、これでゲームが買えるぞ～！」

クリスマスの時にもやっぱりプレゼントは現金としてもらってそれを残しておいて、今までお小遣いとかも貯めてきたのと合わせてゲーム機本体とソフトが一つ買える金額になった。それが嬉しくて、「うっしっし！」って感じの笑いが込み上げる。

私はファッションとかには興味ない。ゲームは好きだけど、ゲーセンとかはパパやお祖母ちゃんに連れていってもらえる時しか行かない。カラオケも今はまだそんなに興味ない。お金はそれで足りてる。

世の中には自分の体を売ってお金に換えてる子もいるって聞くけど、私には全くそんなの理解できない。子供をお金で買うような大人になんて触られたくもないよ。そんな気持ち悪いことよくできるねって思う。

私がそんなことしたらパパが悲しむの簡単に想像できるよ。そんなことしてる子って、パパとかママのこと嫌いなの？　それとも、そんなことしたって悲しんだりしないパパやママなのかな。

悲しいね。私のパパが、もし、私がエンコーとかしても悲しんだりしない人だったらすっごく悲しい。イヤだ。考えたくない。もしかしたらそんなだからエンコーとかできるの？

なんか、どんな親のところに生まれるのかって、ガチャみたいだよね。私は、当たりかな。

ママのことを考えたら＜超レア大当たり＞とは言えないかもだけど、レアくらいの当たりじゃないかな。

でもさ、それでいいんだよね。今で十分、当たりだと思うんだ。

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