第19,5話 就寝後に ※エッチシーン

 【前書き】


 この章はタイトルにもありますようにエッチシーンが御座いますので、苦手な方は飛ばしていただけると幸いです。

 この章を飛ばしていただいても物語の整合性は取れておりますのでご安心ください。






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 彼はジッと目を閉じて体が意識を手放すのを待っていたが、その予兆すら感じる事が出来ずその両目は覚醒したままだった。

 眉間に皺を作って無理やり閉じてみるが、いつもの様に意識が遠のくことは無かった。


 普段はどう寝ているのかを思い出し、手を動かしたり足を組むなどでその姿勢を模索する。


 「眠れないの?」


 彼のしきりに体を動かす様を見て彼女が上体を起こす。


 ブランケットの下ではその体がもぞもぞと動いており、その顔を見ると険しい表情をしているという事に気が付く。


 「すまない。起こしてしまったか?」


 その言葉に彼女が首を横に振る。


 「私も、なんだか眠れなくて・・・・・・。」


 彼女が深呼吸をする。


 夜のとばりで冷やされた風が胸を満たしその体をいくらか冷ますが、胸に取りこんだ熱を吐き出すと再び鼓動がトットッと先ほどと同じかそれ以上の速さで胸を叩く。


 その胸から吐かれる息は熱く、そして得体の知れないむず痒さがちくちくとその体を刺激する。


 そんな胸の違和感をごまかす為に、彼の脇辺りに手を持っていきそこをくすぐる。


 「お、おいっ・・・・・・っハハ、やめろって、目が覚めてしまうだろっ・・・・・・うくくっ!」


 子供の時から遊んでいたため、その手を迷いなくそこで動かす。

 その弱点は今も尚変わっておらず、彼の口からは耐え切れずに笑いが溢れる。


 それ以上の執拗な攻めを受けるまいと彼が彼女の方へ体を向け、今度は彼が彼女の弱点を攻める。

 布の下にあるであろう臍とその周りを指でなぞる。


 「あははっ、ちょっ、やめてよっ・・・・・・!」


 そちらから先にしてきたくせに、ともう片方の指も動員しコチョコチョと執拗に攻め続ける。

 けたけたと嗤うその姿が愉快になり、5本の指を総動員する。


 「ま、負けたよ。くすぐりやめてっ。」


 その攻めに彼女が降参し、腹をなぞる両手を掴みその動きを止める。


 はぁはぁ、と彼女が荒い息を整える。

 そして普段の呼吸音に戻ると、

 

 「手、大きくなったね。」


 彼の手の平を見てぼそりと呟く。


 窓から差し込む月明かりがその顔を照らす。

 幾分か荒くなった呼吸と上下する胸、そして彼へと向けられる熱を帯びた視線。


 その姿に彼が生唾を飲む。

 そこにあったのは、彼が好意を寄せるその少女の艶やかな姿であった。

 バクバクという心音が彼女に聞こえるのではないかと思い呼吸を止める。

 

 そしてざわつく心の内を悟られぬよう、ゆったりとした動きで上体を起こす。


 白い光に照らされて絹糸の様に肩から傾れる髪、ぷにぷにと柔らかそうな頬にぷくりと膨らんだ唇。

 

 その目が彼の顔を捉えるなり、その顔がサッと下を向く。


 「今まで長い間旅をしてきたけれど・・・・・・。」


 彼が頭を掻く。


 「こういう、その・・・・・・無かったよな。」


 「・・・・・・うん。」


 沈黙。


 時折吹いていた夜風とざわめきも鳴りやみ、その空間を静寂が支配する。


 彼女は下を向いたまま、膝の布をグッと五指で握る。


 「その、お前が嫌じゃなかったら・・・・・・。」


 ズズッと彼が膝を使い彼女へ近づく。


 「してみるか・・・・・・?」



 「ん・・・・・・。」


 彼が彼女を抱擁する。

 

 二つの膨らみが彼の胸へむにゅりと圧し付けられる。

 そして彼よりも一回り細い腕が彼の胴体に巻き付く。


 布越しとはいえ伝わってくる繊細ですべすべとした温もり。


 彼の方からも彼女の体に腕を回して力を調節して抱きしめる。


 「キスしてもいい?」


 彼が頷き、目を閉じる。


 すると直ぐに、むに、と何かが触れすぐにそれが離れてゆく。


 「は、恥ずかしいね。」


 そうはにかみ、その顔をほんのり赤く染める。


 彼はぼうっとそれに見惚れる。

 自身の顔が火照っていくのが分かった。


 「次はグランからして貰ってもいい?」


 彼女が彼から体を離し、前髪を横にかき分けて目を閉じる。


 その頬は先ほどよりも紅くなっていた。


 無言で頷き、彼が彼女の両肩を掴む。


 ピクッとその体が反応し、その顔が僅かに彼の方へと動く。


 ゆっくりとその唇へ自分の口を近づけてゆく。

 ドクンドクンと心臓がけたたましくその胸を叩く。


 そして頭を傾け、その唇を重ねる。


 「ん。」


 再びむに、とそれが触れ二人はそのまま目を閉じて停止する。


 が、彼が体の違和感に気が付き慌ててその口と体を彼女から離す。


 「ど、どうしたの?」


 「な、なんでもない。」


 早口でそう言い、彼が背中を向ける。


 何事かと彼女が心配を抱き、彼の両肩を支えにして体を見る。


 「お、おい!」


 そのズボンの股間がピンと張っていた。


 彼がその視線に気が付き、咄嗟に両手で覆い隠す。


 「ほっといたら元に戻るから!」


 夜風に当たってくる、と上擦る声でそう言うと肩に置かれた手を払いのけ、ベッドに縁に手を掛ける。

 

 すると、その手を引き留められる。


 「その・・・・・・私に任せて貰ってもいい?」



 彼がベッドの縁に腰かけ、彼女がその足と足の間に膝をつく。

 

 ゆらゆらと揺れる蝋燭の火がチロチロと彼女の顔を照らす。

 その顔は彼の股間の目の前にある。

 

 「任せろ、と言っても・・・・・・分かるのか?」


 彼は体がこのような状態となったとき、旅をしていた時は他の3人から隠れて処理をしていたので、どうすればよいのかは知っていた。

 それが、今は彼女にそこをジッと見つめらている。


 既に限界まで膨張したはずだが、その視線と今の状況がそこへ血を集め、彼が眩暈を覚える。


 「宿屋の踊り子さんに聞いたことあるから大丈夫。」


 ズボンのベルトに手を掛け、カチャカチャと鳴らす。

 彼が普段着脱する時よりもまごついた手つきで金具とベルトとを外していき、そこが外れる。


 続いてその下の腰ひもがシュルシュルと解かれてゆく。


 ベルト越しだったその手が今度は布越しと近づき、それが股間に触れるのではないかと胸がバクバクと鳴る。


 「ちょっとお尻上げて。」


 その言葉を聴き彼がベッドへ両手を付け力を入れるが、すぐさまそれをやめて俯く。


 一人で出来ることを他人に、しかも心を寄せる彼女にしてもらうという事にその体が硬直し、その手は氷漬けにされたかのようにビタリと動かなくなる。


 しかしそんな彼の心境を他所に、彼女が手を伸ばしそのズボンへ手を掛ける。

 そして、グイと一思いに手前へと引っ張る。


 するすると布が移動し、その下からがっしりと筋肉の付いた腿が現れる。


 「ちょっ・・・・・・。」


 その強引な動きに彼がその手を掴もうとするが、股間に何とも言えぬ感触が走る。

 ズボンを卸そうとする動きが、ズボンの下でそそり立つモノに引っかかる。


 グイ、グイと強引に引っ張るたびに腰が砕け、その口から苦悶の声が漏れる。


 彼のそんな苦しそうな声が彼女の耳に届き、ごめん、と一言言うと今度は丁寧にズボンの布を捲り、障害となった棒が露わとなる。


 「うわぁ・・・・・・。」


 赤黒く威圧感のある肉の棒。


 血管が浮き出て塔のように聳え立つそれは、彼女の目にとって未知の恐怖を抱かせた。

 ピクピクと別の生き物の様に痙攣するそれは、脳裏に今までの遭遇したことのある魔物を想起させた。


 だが彼女が顔を上げると、彼が顔に大火傷を負ったのかのように真っ赤となっていた。

 それを見てこれが紛れもなく彼の体の一部であることを知り、だが念の為先端に触れてみる。


 「うっ・・・・・・。」


 彼が歯を食いしばり目をぎゅっと閉じる。


 「ごめん、痛かった?」


 その顔が、けがをした時に浮かべる表情に酷似していたため、とっさにその手を引っ込める。


 「いや、大丈夫だ。」


 顔に寄った皺を元に戻し、彼女の顔を見る。

 そしてその手前にある自分のモノ。


 あまりにも不釣り合いで現実味の無い光景による違和感、そしてこれからされる事に対する期待感と不安とで彼の頭がグツグツと茹る。


 彼女がズボンを足まで卸して脱がせ、丁寧に畳んで彼の横へと置いた。


 「じゃあ、するね。」


 彼女のその吐息が赤く腫れた先端を撫でピクりと震える。


 そして、ビクビクと震える熱い棒へまずは小指が恐々とした動きで巻き付く。


 彼の体がビクリと跳ね上がる。


 自分の手では小指程度が触れた程度では何ともなかったが、それが彼女のものとなると途端に、その快楽から悲鳴がうっかり上がりそうになる。

 

 続いて薬指、中指、と巻かれてゆき、人差し指と親指は腫れた先端を囲むように添えられる。


 「つぅあ・・・・・・っ!」


 恥ずかしさと抱いていた尊厳から声を抑えようと歯を食いしばっていたが、最後の2本の指が触れた瞬間に口から高音の悲鳴が痺れる感覚に押されて出る。


 彼の何かに耐えるような表情を見て、彼女が続いて人差し指と親指で輪を作り、そこでキュッキュッと回す。

 

 刺激を受けてビクビクと震えていた体が跳ね上がるように大きく震える。


 「えっと、気持ちいい?」


 肉棒越しに彼女が彼の目を見つめ、その心地を尋ねる。


 その問いに途切れ途切れに息を吐き出し、小さく何度も頷く。


 「そっか、良かった。」


 そして上下に僅かに位置をずらしながら、力の強弱を変えながら、速さを変えながらシュコシュコと音を立てて擦る。

 それの先端へ刺激を与えるたびにその他3本の指もその動きに釣られて左右へと緩く動いては不規則にぎゅっと優しく握られる。

 

 かつて、聖なる力を持つ回復呪文と光魔法、それを唱えるときに持っていたスティック、または彼へ何気なく触れる時に使うのと同じ手が、彼の肉棒を握り快楽で捩らせている。


 それらから生まれる刺激が彼の体へじわじわと快楽と蓄積させてゆく。


 「あれ?」


 その時、彼女が何かに気が付く。


 「何か先っぽから出てる?」


 見ると、そこからは透明な液体が玉を作っていた。


 今までに見慣れた白く濁った色でないという事に彼が困惑していると、彼女の指が伸びてきてそれを人差し指で掬った。

 そして、指に付いたそれを親指と何度も付けたり離したりを繰り返す。


 透明な粘っこい糸を作り、とろりと指を伝って垂れ落ちて線を作る。


 「ん・・・・・・。」


 チュッ、と口をすぼめてそれを舐めとる。


 「しょっぱい・・・・・・のかな?」


 今度は指に垂れた液にピンク色の小さな舌を這わせてそれを舐めとる。

 すると、顔を僅かに顰め


 「う、しょっぱ・・・・・・。」


 と、その舌を出す。

 

 「む、無理はしなくていいんだぞ?」


 彼女のそんな顔を見て彼が提案するが、

 

 「ううん、まだ続けたい。」


 しかし彼女は再び彼のモノを凝視した。


 その怒張は先ほどよりも一層ビクビクと脈打ち、僅かに大きくなっていた。


 「その、もっと気持ちよくできると思う。」


 もっと、というその言葉に彼の頭に甘い痺れが走る。


 あれよりももっと?既に知らない感覚だったのに、それ以上にすごくなるのか?


 心臓がドンドンと胸を叩き、あまりの激しさにその呼吸が幾らか荒くなる。


 「じゃあ、続けるね。」


 そう言うと、彼女がその口を目一杯大きく開き、彼の肉棒の先端へ近づいてゆく。


 んむっ。


 そんなくぐもった声がしたかと思うと、赤く腫れあがった先端が口の中へ消えた。


 「ひぃっ!」


 生暖かい感触に自身の背筋がゾクゾクと震えたかと思えば、続いて何かにそこをぬめった何かに触られる感触に、彼の口から甲高い悲鳴が出てしまう。


 見ると彼女の頬が不規則に膨らんでは引っ込んでを繰り返していることから、その舌でそこを舐めていることが理解できた。


 指で弄られていた時とは比べ物にならない痺れと快楽に、彼の口は半開きとなり目が虚ろとなる。


 彼の荒い息使いとちゅぷちゅぷという水音がしん、と静まり返った暗闇に囁く。

 蝋燭の炎がチラチラと揺れ、二人の顔を紅く照らす。


 そこを舐る舌が時折裏側の細い血管に這わされ、その意識を手放しそうになるその刺激に、彼の口から女子の様な高音の悲鳴が上がる。


 「ひもひいい?」


 それを加えたまま彼女が不明瞭な声を出す。


 その言葉に、彼は弱弱しく頷く他無かった。


 彼の反応を確認すると、今までよりも丁寧に、じっくりと舌を使う。


 チロチロと先端を丹念に撫でる動きから、その下の溝に舌の先を付けてぐるりと一周するような動きをしたり、一度口を離して肉棒の付け根から二つの玉、そして根元からスーっと先端まで舐め上げる動き。


 その時に彼の体が一層激しくビクついたのに気が付き、再び先端を口に含んだかと思うと、肉棒に両手を添えてシュッシュッ

と擦り始める。


 額には汗が玉を作っており、動きの拍子でつう、と鼻筋やら頬を伝う。


 「そ、れ・・・・・・すごい、な・・・・・・。」


 彼が眉間に皺を寄せ、片目を硬く瞑る。

 

 その彼の様子を彼女が上目遣いで見ると、その動きが早くなった。


 その口からは唾液がツヤツヤと肉棒を伝って流れ、それが潤滑油となって手が動くたびに水音の混ざったにゅこにゅこという音を立てる。


 「んむ・・・・・・・ふ・・・・・・。」


 時折その動きを止め、そこを口に咥えたまま彼女が鼻で呼吸をする。


 その呼気が肉棒と根元とを撫でる。

 強くは無いが長く続くその刺激を受け、彼の体が何度目かの痙攣をする。


 そして休憩をやめ、その間を取り戻そうと以前よりも速く舌が、手が、指が彼のものを再び責める。

 

 やがて、

 

 「だめ、だ・・・・・・っ!もう出るっ!」


 そう叫び、彼の体が一際大きくビクリと震える。


 「んむ!?」


 口に咥えた怒張が膨張したかと思うと、その先端からびゅくびゅくと熱い液体が放出され、彼女の口を満たしてゆく。

 さらりと水の様な舌触りと溶かしたチーズの様にドロドロとした重い液体とが混ざっており、それが口いっぱいに支配し始めたことに対して窒息の危険を感じ、その先端から口を離す。


 「んんっ!」


 するとその開いた蛇口から勢いよく発射され、彼女の透き通る肌や白く絹の様な髪に付着する。

 ドロリとそこから重力に負けてゆっくりと垂れた。


 それを見た彼が気だるさを感じる体にムチを打ち、ベッドの横に畳んだ白い布を取り出しては彼女の頬と髪とに付いた自らの出したものを拭き取った。


 普段であれば人目に触れぬ場所に吐き捨てるそれが彼女に付着したことに対し、罪悪感と羞恥を抱いた。


 「汚いから吐き出すんだ、ほら。」


 彼女の口元にその布を持っていく。


 しかし、それに彼女が首を横に振り、口を閉じる。そして、


 「んくっ・・・・・・んくっ・・・・・・。」


 彼女の喉が何度か動き、それから彼女のピンクの舌が口から出される。


 「うえ・・・・・・苦っ・・・・・・。」


 それから彼の方を見て、


 「だって、貴方の出したものだから大丈夫かなって。」


 頬を掻いてはにかんだ。



 しん、と野鳥の鳴き声もしなくなった闇の中に、温かな黄色の月明かりが窓から差し込む。


 「ごめんな。俺だけしてもらって。」


 二人は蝋燭の火が消えたそこで、ベッドで向かい合わせで抱き合っていた。


 「今度は何か準備をして寒くない様にするからな。」


 ぴゅう、と冷たい風が彼のうなじを撫で、体がぶるりと震える。


 「うん、私も寒いのは嫌だし。」


 彼女が彼の手を握り、ぎゅうとその体をくっつける。


 「そういえば・・・・・・明日の話ってしたっけ?」


 「ん・・・・・・あぁ、シスターをするんだっけか?」


 「そう、だから朝に変な所が無いか見て欲しくて。」


 なんだか恥ずかしくて、と照れ笑いを浮かべる。

 

 彼が村へ帰ってきたときの彼女の様子を思い出す。

 教会で膝を付いていた、その彼女が振り返った時の顔は生気を帯びておらず、目はどんよりと濁っており肌は土気色で、頬は痩せていた。

 その時に身に着けていたシスター服は着付けが甘かったと彼は記憶していた。


 わかった、と頷き彼女の顔を見る。


 イリスを俺があそこまで追い詰めたのか・・・・・・。


 罪悪感、そして決意をする。


 「これから先・・・・・・。」


 「ん?なに?」


 「時間ならいくらでもあるからな。」


 その言葉に彼女の頬が紅くなり小さくコク、と首を縦に動かした。

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