4月28日(月)のメモ
突然だが、今期の生徒会長選挙に
立候補することにした。
元々あまり興味はなかったのだけども
僕の野望を叶えるためには、大勢の人の前に
立つことを経験しておくのも良いかと思い、
やってみることにした。
聞くとうちの学校の生徒会は、どうやら
普通の学校と違い、権力がとてつもなく
大きいらしい。
にわかに信じがたいことだが、この学校では
かつてものすごい行動力をもった生徒会長が
いて、職員、教員、校長教頭の怠慢や失態を
すべて暴き出し、学校の規則制定はもちろん
予算配分から人事、教育方針の策定まで、
授業以外の業務すべてを生徒会が
牛耳ってしまったというのだ。
そして、その制度が現在も残っている。
だからこの学校の生徒会長になると
いうことは、校長をも超えて、学校に関する
すべての権力を握ることになるのだ。
しかし実情は、生徒会に当選した生徒には
特定の考え方を持った教職員による派閥
(“生党”と呼ばれている)の後ろ盾がつき、
生徒会の運営や規則の制定はその生党の
指示通りに行われることで、滞りなく
運営されている状態だ。
そのため現在の生徒会選挙は、人気があって
教員の言いなりになる生徒をいかに
擁立するかという、形ばかりの茶番劇に
成り下がっていた。
(多くの生徒は、何も考えずに大きな生党に
投票するだけなのだ)
だから僕のように、生党からの支援を
得ていない無所属新人が立候補しても、
ほとんど票を集めることはできないと
言われている。
しかし、だからこそやってみようと
思ったのだ。こんな逆境の中で、
全校生徒からの人気(票)を
集められるかどうか。
そうだ。僕の将来の野望のためには、
それくらい成し遂げないとダメなのだ。
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