神罰
『
これを打って、愛する詩織に送るはずだった。
しかし、俺はとんでもないミスを犯してしまった。
数分前、俺はスマホアプリを使いメールを送ろうとした。どんな恋文を送ろうかと、俺は悩んで悩んでその結果、『詩織のことが好きだ。付き合ってくれ』というシンプルな形にすることに決めた。
致命的なミスをしたのは次だ。一文字目の『し』を打った瞬間に、俺は何を思ったのか、変換候補に出てきた『死ね』を押してしまい、慌てて削除しようと消去ボタンを押すつもりが、送信ボタンをタッチしてしまったのだ。
俺は焦りながらも、次にするべき行動をとった。
『ごめん。誤字った。俺が本当に言いたかったのは詩織のことが好きということなんだ』
そう打ち、再び送信ボタンを押そうと指を近づけた。その刹那、突然スマホの画面が暗くなったのだ。
「は?」
思わず俺は、そんな間抜けな声を漏らてしまった。充電切れだと思い、俺は直ぐに充電器を持ってきてコンセントにさし、コードをスマホに繋いだ。
しかし、スマホはつかなかった。故障だと判断した。俺は涙が出るのを堪えながら、自らを悔いた。
それは、詩織に恋文を送ろうとしたことではない。詩織とは何となく両想いだと勘づいていたので、恋文を送ろうとした。
では、何に後悔したのか。それは、俺を含めたグループである女の子をいじめていたことにだ。俺も何度もその女の子に『死ね』と送った。そのせいで、変換候補にそれが出てきてしまったのだ。
全部、俺が悪い。これは神罰だと考えた。明日、二人に謝ろう。しかし、それは叶わなかった。
翌日、詩織は学校に来なかった。
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