第271話 体育祭作戦会議

 朝日が昇り、《魔法目覚まし時計》が俺を優しく起こす。


 「ん......朝か......ふぁーあ」


 身体を起こすとサラサラと金髪の長い髪が揺れていつもの位置に戻る。

 この生活に慣れてきており、昔の癖が家で出てきている。

 ......現在下着姿で寝てるのもその癖の1つだ、元々パンツにTシャツが寝るスタイルだった俺は現在、パンティーにブラジャースタイルまで進化してる。

 てか、男の俺がそんな格好してるってヤバイよな、うんヤバい。


 「さて、と、今日も頑張りますか」


 フカフカの布団から出て欠伸をしながら下着姿のまま洗面所で顔を洗って台所へ行き、コンロの魔法陣に魔力を通す......IHコンロみたいだよね。

 そういや、IHコンロのIHってなんだろ?


 「えーっと、フライパン置いてっと......油油......お、『ゲマ油』あった、後は『ユルナチョウ』の卵と『ピルクドン』のベーコン......それと《白パン》」


 フライパンの上に油をしいてまずは卵を割って焼く。

 ジュゥっといい音をたてるフライパンに少量の水を加えて蓋をする。

 少し待っているとルカが制服を着て爆発した頭で眠そうに此方に来た。


 「ぬやぁ~眠いのじゃ、朝御飯なのじゃ」


 「おはよう、相変わらずすごい髪だね......とりあえずあと少しかかるから髪なおして来なよ」


 「面倒なのじゃ......行ってくるのじゃ」


 そのまま○ーパー○イヤ人並みの髪の毛をどうにかするために洗面所へ眠そうに歩いて行った。

 



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 「アオイちゃんルカさんおはよーう」


 「うん!おはよー」

 

 「おはようなのじゃ~」


 初めての《なんでも箱》の依頼から数ヶ月、やはり《ストロングウーマン》のリーダーが言っていた様に何か俺達に壁があったみたいだ。

 《なんでも箱》の依頼を少しずつこなしていくうちにその壁......仮に○Tフィールドと名付けるとそれが中和されていった。


 今では一人を除いてみんなと仲良く話せるようになっている。


 「スヒマルさん、おはよう」


 「は、はい!おはようございます」


 スヒマルさんはそういって机で寝たフリをする。

 うーん......何かやったかなぁ俺。


 教室に先生が入ってきて今日の授業が始まろうとするが、今日は


 「はい、みなさん今日は授業をする前に近くなった《体育祭》について話し合います、クラス代表さん、後はよろしくおねがいしますね」


 「ひゃ、ひゃい!わゃかりました!」

  

 ......噛んだ......

 今日は話し合いますよって先生に事前に言われてたのに......

 顔が熱いまま、みんなの前に立つ。


 「え、えと、では先ほど先生が言ってました通り、《体育祭》についてですがまず、他のクラスの競技と自分達の出した競技について話し合って行きたいと思います」


 あれから《クラス代表会議》も何回か開催され、《体育祭》が近付いたので他のクラスの競技も明かされたのだ。

 なので、それについての対策や作戦会議と言うことだ。

 


 「まず、競技なのですが僕達。

 一年アドベンチャー科は《騎馬戦》

 後は

 一年マジック科は《我慢比べ》

 一年ビジネス科は《物運び》です、二年は二年で戦うみたいなので我々一年でこれら三つの競技で戦うみたいですね」


 黒板にそれぞれの項目が魔法で書かれる。


 「ではまず、僕達の提案した《騎馬戦》から話し合いましょう」




 クラス会議開幕!





  

 

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