第214話 ミクラル城では!
《ミクラル城 内部》
豪華な客間の大きな机にこの国の最高の料理が並んでいる中、高級な椅子が3つ……そしてそこに座っている2人の人物は国を代表する者たちだった。
「ふむ、残念ですな、アバレーの女王は来れないみたいです」
「いえいえ、今日は私の為にこんなにしていただきありがとうございます、アレン国王」
グリード新女王『サクラ』とミクラル国王【アレン】
今日はサクラ新女王に対しての各国顔合わせの日だった。
「しかし、こんなにお若いのに良く頑張っておりますな」
「ご謙遜を、あなたも29歳にして国王になられた身ではありませんか、私はそれより少し早いだけです、それに見た目はどうみてもその時のままの様に見えますよ?」
「そうじゃのぅ、言葉が時々じじくさくなるが、ここは芸術の国、肌や見た目にはかなり気をつかってるがどうも歳には勝てんなぁ、あちこちに……とくに腰にガタが来てる」
「失礼ですが実年齢を聞いても?」
「それは秘密ですな、レディーだけでなく男にも気を使うべきですよサクラ女王」
「ふふ、ではお食事をいただき____」
すると扉から二人の子供が入ってきた。
「わー!本当に料理いっぱい!」
「兄ちゃんまって~」
「あら?この子達は?」
「これ!レヌ!マル!ここへ入るなと言ったろ!」
すごい剣幕でアレン国王は子供たちを怒る。
「ふぇ……ごめんなさい」
「とぉちゃんごめんなさい」
「とおちゃんは仕事中なんだ、出ていけ!」
しょぼーんとがっくり肩を落としながら子供達が出ていく。
「すいませんねサクラ女王」
「いえ、お構い無く……あの子達は?」
「いやはや失礼しました、私の子供達です」
『なるほど……そうですか』
この時、ほんの一瞬、サクラ女王は不適な笑みを浮かべた。
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《一方その頃__アオイ》
小さな地震が続く中、身体全身に冷や汗が出るほどアオイは焦っていた。
「やばい、やばいよ……」
さいわいにも洞窟の中は天井が明るくなってるので暗闇の怖さはないが、今はそんなことよりアオイは危機に訪れていた。
「これは、本当にやばい」
アオイは焦っていた。
何故なら。
「トイレ……行きたい!」
【山亀】が世界樹ウッドに到着するまで、残り六日。
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