第152話 母国に帰還!
《アカネ》
「はぁ、どうしよ……リュウトさん」
入り乱れる獣人と人間で吐き気がする……私は奴隷になる前の母国に来ていた。
「後から合流するって言っても少しかかりそうですし」
アバレー王国に入国するとき獣人は手続きが人間とは違い時間がかかるらしい。
つまり、リュウトさんのパーティー唯一の獣人である私はすぐに許可が出て先に転移する事になった。
「悩んでいても仕方ありません、先に来たんだから出来る事をやっときますかね、宿の確保と状況の確認……そして、私の居た奴隷商の調査」
そう、なぜアバレーに来たのかと言うと、一言で言えばアオイ……妹ちゃんを救う為なのだ。
私とリュウトさん、そして新しく加わったアンナさんは妹ちゃんに面識があり、私やアンナさんの奴隷話を聞き、リュウトさんが居てもたってもいられなくなったのだ。
小さい頃、奴隷になる前はまだ幼かった頃だったのでそんなに覚えてないので故郷、といっても行き方がわからない、唯一覚えてるのは家畜魔物を見に来ていた1人の友達くらいだ。
「えーっと、たしかこの辺に」
「おいおい、いいだろ?ちょっとだけだから」
「こ、困ります」
ギルドで聞いた宿の場所をうろついていたら人気のない所からそんなやり取りが聞こえた。
普段から私は耳がいいのとリュウトさんとパーティーになってからさらにその能力が増している気がする。
急いで向かうと男性の獣人3人が1人の……あれ?
「ひめちゃん!?」
「え!?もしかして……アカネちゃん?」
そこに居たのは成長しても一眼で解る……私の唯一の友達だった。
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