第126話 子供達の様子!

 《モグリ邸》


 あれから数時間、子供達も含めて全員を食堂に集めそこで待機していた。

 一応当初の予定通りこの部屋は何倍も強化されている。


 「……」


 ユキ達はまだ帰ってきていない、心配だ。

 

 奴隷の子供達のほとんどが獣人だが、人間の子供の奴隷も居る。


 子供達は本能的に察知しているのか「こわいよー」「せんせー」など言って不安がっているが外の状況を考えると落ち着いてると言えるか……


 「おにーさん、こわい」


 何故かこの金髪の少女だけは他の獣人の先生達ではなく俺にくっついている。


 …………なぜだ……兄さんならともかく、俺はそんなに子供に好かれる様なタイプじゃ____


 ……よくよく考えたら、ユキも子供か……親の遺伝なのかな?


 「……」


 兄さんならどうしただろうか、子供好きそうだし撫でまくるのだろうか、それはそれで誤解を招きそうだ。


 すると此方を見た狐の獣人が来た。

 

 「こーらー、またお客様に迷惑かけて、こっちに来なさいー?」


 「やー!アオイ先生が居ないからこの人のとこがいい!」


 「もうー……アオイ先生に怒られるよー?」


 「むーぅー!」


 金髪の子は俺の服を掴んで離れない……ふむ……こうなると仕方ないな。


 「……別に俺は構わない」


 「やったー!」


 「いいんですかー?」


 「……(コクリッ)」


 頷いて了承する。


 「うーん、じゃぁお言葉に甘えてー」


 「えへへ〜お兄さん好き〜」


 すりすりとしてくる金髪の子を少し撫でて先程から出てる名前の人物を聞く。


 「……アオイ先生って?」


 「アオイ先生は最近入った同僚でみんなからも人気ある先生ですよー、私達より人気で嫉妬しちゃうくらいー今は忘れ物をとりにいったんですけどー……無事だと良いんですがねー」


 「……そうか」


 「アオイ先生はすっごいんだよ!えとね、勇者ごっこの時にね!すごく綺麗なの!」


 「……フフッ」


 そのアオイ先生と言うのが俺の知っている人物なら見直さないとな……

 正直、この前会った時で2回目なのでお互いによく知らないのだが……こう言う一面がある人は悪いやつじゃない。


 俺も少しリュウトとアオイに興味が出てきたな……




 もっとも、リュウトはともかくアオイの場合は色々と事情が事情で話せない事が多そうだが……




 「……少しトイレへ行ってくる」


 「はーい!おトイレならまつー!」


 流石にトイレまで一緒に来ることは無いみたいで安心した。


 ……………………………………



 ………………………



 …………



 「……ふぅ」



 トイレで事を済まして手を洗っていると、どこからともなくぶーんと一匹の“ハエ”が居たが手で追い払うとどこかへ飛んでいった。



 「……さて、と」


 

 そのままトイレを出ると__



 「ヒロユキさん!」


 「アニキ!」



 ユキ達が無事に帰っていた。



 「あんたがヒロユキって奴かい?思ったよりひょろっちぃじゃないか」






 そして新にもう1人。


 ボロボロになった騎士の鎧を着ていて顔に大きな傷があるゴリラ女が居た。






 

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