第119話 『お前らなめてんの?』


 『はぁ〜……今まで表に出ない様に上手くやってたのになぁ』


 「お、お前は誰さね!?」


 『アオイちゃんに決まってんじゃん?何いってんの?』


 「え、え……?」


 『あーちょっと黙ってて、早く退場したいから』


 「!?」


 『ブールダはお口チャックした♡』


 「んぐ!?(何だ、ナニがおこってるさね!?)」


 『ねー、あんた達、見てるんでしょ?……って言ってもそっちからの声は聞こえないか』


 「んー!」


 『せっかく次元の違う傍観者が見てない時に色々してきたのに……まぁいっか、流石にこの魔法は『私』への侮辱よ、屈辱だわ』


 「んー!んー!」


 『あんたさ、この魔法で何を手にした?『若さ』?なめてんの?禁忌の魔法ってなんで禁忌なのか考えなかった?』


 「!?」


 『若さ、美しさ可愛さはね、『私』の特権なの、それをあろうことか私の魔力と私の身体を使って叶えるとか……死ぬ覚悟は出来てるって事よね?」


 「……」


 『あんたごときが願って叶えていい物じゃないのよ『若さ』ってのは』


 「!?」


 『それじゃぁ行ってみよーー♪』




 ブールダ町長は若さを手に入れたが、それは禁忌の魔法。

 女神を怒らせたブールダにはお仕置きとして。

 醜い醜い生き物に変えられる。

 そう、身体の性質は変化し足は六本に生え。

 目は大きく赤く虫の目になり。

 透明な羽根が背中から生えてきて。

 口はストローのようになり。

 それはまるで。

 醜い。

 醜い。

 醜い。

 醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い醜い!





 大きなハエの化け物だった。






 



 『あ、鏡で見て見る?今の姿、キャハハハハ』








 



 『じゃぁね♪チュッ♡』










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