第百十六回 ……あっ、そうそう、


 ――趣味の話がまだだった。



 まず可奈かなの得意分野の一つはPC。……以前、インターネットが繋がらなくなったことがあって、ピーピー泣いていた時も、迅速な対応で直してくれた。それ以外にも幾度か助けてもらっている。それから星にとても興味を持っており、天体観測をしているそうだ。


 プラネタリウムにも数十回、足を運んでいる。


 典型的な、理数系キャラだと僕は思っている。……つまり、僕と真逆ともいえる。



 次に千佳ちか……やっと続きの話だね。


 エブリ系のアニメは全部好きという熱狂的なファン。ロボット系のアニメが好きな僕と違って、可愛いものが大好きと言っていた。――登校する過程、また校舎内を移動する間も、僕と千佳の会話は続く。可奈は、何だか少し驚いたような顔でその様子を見ていた。


 一部始終――といっても過言ではなく、


 確かに、


 確かに、僕たち三人は一緒。向かう先の教室まで一緒に歩いていた。


 教室に入ると周りが言うの。「おはよっ、星野ほしのの複数形」……って。僕の名字はパパから。千佳の名字はお母さんから。つまり旧姓。……そして、そして僕たち三人、衝撃の事実を知ることになる! 本当は、ここにも運命の出会いが、もうすでにあったのだ。



 ――遠い親戚で片づけるつもりだったそうだけど、


 青春物語を創る上では語らなければならない設定、そしてエピソード。裏設定になるかもしれないが、――可奈の、藤岡ふじおか可奈のお母さんの旧姓は、星野……。


 星野智美ともみ……ということになる。これは、可奈に言われてわかったことだけど、可奈のお母さんと、星野千尋ちひろ……つまり千佳のお母さんは、何と姉妹なのだ。


 ――ここで雷、イメージのみ。僕たち三人、星野で繋がっていることが判明された。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る