第六十七回 レッツ、私鉄沿線。
――つまり今、僕たちは『私の鉄道』を利用させてもらっている。
何もかも新鮮。
初めてのこと。
……お友達と電車、登下校ではなく今は休日。同じ目的で、同じ場所に向かって、空いている座席に横並び。車窓から走る街並み、&ウキウキするハート。そしてダンシングするハート。でもでも、
僅か駅四つ……されど、「ねえねえ、女子三人もいて会話の一つもないの?」と、
「そ、そうね……」
可奈は納得しそうな感じ……でも、「
という具合の急転換。まさかの無茶ぶり。……ほらほら、固まった。と、思いきや、
「いいねえ、会話。僕にもできそうかな?」
と、遠い目。その一言より先は進まないようだ。完全に、途切れた。「もう、あなたたちは」と、今の僕たちに刺さるのだろうか? 全く違うことを考えている。
僕も、何となく千佳も。……きっと訳ありのようだ。という直感を道連れにする。
僕は、マリさんの言葉が脳内でリピートされていた。何かといえば、言うまでもなく前回の
舞台は『喫茶・
「ないない。例えばね、
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