第四十一回 ……でも、僕は、
――ボクッ娘。一人称は『僕』……喋り方まで男の子。興味のあるもの、やることなすことまで、まるで男の子。とても、……とてもマリさんみたいになれない。
マリさんが、あまりにも素敵な女性だから。――僕は
それは矛盾しているようだけど、
眩い日差しのように差し込む魔、または脳を支配するコンプレックスだけど、
なら、自信あるの?
僕にマリさんのような、乙女な女の子を演じることができる?
――すると
わあ! いいなあ。
本来、僕はこっちの方が好き。人前で、舞台に立つだけでも苦手なのに……断然こっちの方がいい。てっきりこちらの、大道具の担当になるものと思っていたのだけど……。
でも、裏方ではなく表方?
応援の立場だから、あり得ないと思っていた主役の座。……どうしよう。
いきなりだ。かつてのマリさんと同じ大役だ。――やだやだ、今更だけど、泣きそうなほど怖い! するとポンポンと、……優しく肩を叩く人物あり。
――「大丈夫よ」と、魔法のようなマリさんの言葉、そしてスマイルだった。
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