カクヨムユーザーさんたちの夢を見ました(2)

 空を見上げると、薄く月が出ている。きっと、あの公園のベンチに行けば!

 そう思って走り出す私。そして、案の定、ベンチに座って月を見上げているショーットカットで色の白い女性を発見。青っぽい服がとても似合っています。

 そっと近づいて声をかけると、「あら、みさえさん。今夜も月がきれいね」とにっこり。

「集まり、今日でしたよね? まだ行かないの?」と訊くと、「うんうん。行くけれどね、もうちょっと月を見てから行こうかなと思ってるの」と穏やかな声で答えます。ふと手元を見ると、白っぽい本のページを開いて、詩か何かを書いてるようでした。

「そういえば、最近、肩の調子はどう?」と訊くと、「昨日、風邪を引いちゃって調子が悪かったから、リハビリの病院には行けなかったの」と少し顔を曇らせます。

「あまりムリしないでね。じゃあ、あとでね」と私は歩き出します。

 すると後ろから、「するめ、持っていくね〜!」と言ってくれます。私は「わーい、するめ、うれし〜♡」とピョンピョン飛び跳ねながら公園を出ます。気づくと、すっかり夜——。


 今日が終わっちゃうよ〜。ますます焦る私。そもそも、さっきの女性にわざわざ集まりについて訊きに行ったはずなのに、不思議な雰囲気にうっとりしてるうちに忘れてしまったのだわ。

 そんなことを思って、なおもウロウロしていると、通りがかったところの調剤薬局から一人の若い女性が出てきます。どうやら、勤務が終わって戸締まりをするようです。

 通り過ぎようとすると、「あ、みさえさん!」と言うじゃないですか。

 よく見ると、髪が長くて、目がパッチリ、スタイルのいいナイスなバディを黒で包んだ若い女性が。

「わぁ、お疲れ様〜!」と、挨拶をする私。

「今日も大変やったわ〜。お昼休みはもっさり先輩と話して楽しかってんけど」

 どうやら、ウロウロ歩いているうちに、大阪まで来てしまったようです。

「これから、集まり行くの?」

「行きまっせ〜。急いで、新幹線、乗らな。ほな、あとでね」

 そう言って、急いで行ってしまいます。

「あ、山下くんも来るの?」と後ろ姿に向かって大声で訊くと、

「仕事で、アカンくなったんやて」と答えながら行ってしまいました。

 そうか、残念だなぁ。会いたかったんだけど。。。


 いやいや、それよりも。誰か、場所と日にちと時間を教えてくださーい!!


 いつのまにか、キラキラと電飾で飾られた倉庫群の前を歩いている私。寒い。

 凍えそうになって、泣きそうな私に「みさえさん!?」と、今度こそ救世主が!?

「あぁ、よかった〜(涙)。集まりって、今日だった? 場所わかります?」

 すると、「みさえさん、何言ってるの!? 場所は、みさえさんちでしょ!!」

「え!? うちって、どこ? だって、うちはこのへんじゃないし!」

 私は混乱する頭で、これまでの人生で住んだことのあるいくつかの地域の社宅だのマンションだのアパートだのを思い浮かべながら、どこのことだろう? と考えます。

「それに私、今日は全然掃除も何もしてないし、洗濯もの干しっ放しだし。あ、お茶わんも洗ってないのにぃ!? うちに来るの!?」

「それは、いつものことでしょ!? いいから、もう、いっしょに行こう!」と、頼もしいカクヨムユーザーさんが私の手を引いてくれました。とりあえず、よかったよ〜。いや、もう、天使に見えました。

 あら、うしろから温厚そうな旦那様もトコトコトコと一緒について来てるようです。相変わらずラブラブで、ご夫婦で参加するのね。


 会場に着くと、もう全員そろってます。って、ここはいったい? 全然、私の家じゃない。どこかの学校の教室みたいなところ。なぜか、みんなセーラー服やら中学校の制服を着てるのが、不思議な感じ。

 それにしても、ほとんどが女性。男性は、さっきいっしょだった旦那様と、あ、あっちのテーブルには最初に車で見かけたカップルさんも。やだー、よく見たら夫を好き過ぎる妻の会・カクヨム支部の!? 気づいて手を振ると、「メロンティ、持ってきましたよー」と叫びながら明るく手を振り返してくれます。その後ろで旦那様が「未読の43冊も持ってきました〜。れーぃ」と言ってます。さすがのフォローです。


 そして、よかった。「明日」と言っていた旗当番のお母さんも、ちゃんと今日ここにいる。私が隣に座って、「男性の参加がもっとほしかったですよね」と言うと、「そうですよね〜。私、あの青年と『ノルウェイの森』の話、したかったのになぁ」と残念そう。今度また、誘ってみましょうね。

 ちなみに、彼女の足元を見ると、私の上履きを履いています。似てるから、間違えるよね。


「そういえば、アメリカの彼もいないみたい? やっぱりちんちん電車で日本まで来るのは厳しかったか……」と私が首を振り振り呟くと、誰かが言いました。

「というより、彼、のに忙しいみたいですよ」

「なるほど。じゃあいつか、磨き終わってからの参加ってことになるのかしらね」


 こうしてカクヨムユーザーさんたちの宴もたけなわ、夜も更けて。。。


「本当に、私の家じゃなくてよかった」と胸を撫で下ろしながら、私もおしゃべりを楽しみ、するめの香りに包まれてお酒を一杯だけいただいていたのでした。


***


 そこに、無情のアラーム音。ちゃっちゃららゃっちゃ、らちゃちゃちゃちゃん……


 なんだ〜、夢!?

 あんなにハラハラドキドキ焦りながら、やっと楽しい宴会に辿り着いてたのに……


 それにしても、妙にリアルで、面白い夢だったな。

 そうだ、見ようと思えば、また見られる。カクヨムの皆さんのページにおジャマすればいいんだから。


***


 先日の流れで、切り株ねむこさんが、いろんな人が登場する話を書いてみたら? とおっしゃいまして。

 何となく考えていたら、いっぺんにガヤガヤと皆さんが頭の中に来てくれたもので(←危ない!?)、白昼夢のような妄想が止まらなくなりました。


 関係者の皆様、勝手に出演させてしまってすみません。なので、お名前は伏せてあります。なんなら、コメント欄でエンドロール出しますm(_ _)m謹

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