27編
しばらく街を探索していると、
麗華の姿を見つけた。
声をかけようとした時、
男の人と話してて突然
麗華が崩れ落ちるように倒れた。
「麗華っ!」
麗華の元に駆け寄る。
(男の人…いやこの
モンスター!
しかも凄い魔力を持ってそう…。)
「おやおや、集団で駆け寄ってくるなんて
どうかしましたか?」
「どうかしたって、お前麗華に何をした⁉︎」
「何って悩んでいたお嬢さんに
心地良い夢を見させてるだけですよ。
心地良すぎて 永遠に目覚めない夢をね…。」
「永遠ってどう言う意味⁉︎麗華を返して!」
「私の夢の
永遠に自分の意志では
目覚めたくなくなるのですよ。
邪魔するならば貴方達には悪夢を見て
もらいましょう。ナイトメア!」
「うぁぁぁぁぁ!きゃぁぁぁぁぁ!」
(…。ここはどこ?
あ、お母さんとお父さんだ。
また喧嘩してる…。もう喧嘩しないで。
また、前見たく仲良くしてよ!
2人で楽しそうに
お客さんの髪を切ってよ!)
(…。ここはどこだ?
あれは胡桃と時生さんか。
何故2人で寄り添っているんだ?
辞めてくれ!そんな幸せそうな胡桃は
見たくない!)
(…。あれ?ここどこだろう。あ!
おばあちゃんだ!
あれ?おばあちゃん行かないでよ!
どこ行くの?また私を
置いてけぼりにするの?)
「ふっふっふ。
オールマイティドリマーである
私のナイトメアやルシッドドリームから
抜け出せた者は今まで一人も居ません。
このまま永遠に眠る事ですね。」
(…。ここはどこ?
あら、お母様とお父様だわ。
お二人とも楽しそう。
私も混ぜてちょうだい!
このまま夢や才能になんか悩まないで、
お二人の側にずっと居ようかしら…。
声が聞こえてくるわ。
「麗華ちゃん、このまま
ずっと私達と暮らしましょう。」
「麗華、パパの側にずっと居てくれ。」
ああ…。それも良いかもしれない。
このままずっとお二人の元で暮らすのも
悪くないわ。
ずっとこの時間が続けばいい。
…。また声がしてくるわ。
「麗華!本当にそれでいいの?
いつまでも親元に居て
お嬢様のままで過ごしてて良いの⁉︎」
「麗華らしくないな。俺達にあれだけ
いつも楯突いてくる癖にそんな甘い事
考えるんだな。」
「麗華ちゃん、確かに親元を離れるのは
寂しいけど、私達も成長してるんだよ。
麗華ちゃんのお父さんとお母さんもそれを
きっと望んでると思うよ。」
この声は胡桃!雷太!美春!
でも、私はアンタ達みたいに
社交的でも無いし、頭が良いわけでもない、
愛想なんて最悪なのよ?
そんな私を受け入れてくれるのは
お父様とお母様だけ…。
本当にそうなのかしら?
私達4人が過ごした10年という時間は
私にとって大切なものじゃ
無かったのかしら。
私の良い面も悪い面も
見てくれて喧嘩して仲直りして…。
それも絆とは言わないの?
私を受け入れてくれるのは
お父様とお母様だけだと思ってたけど、
それは違う!
私には大切な仲間が居るじゃない!
こんな所で寝てる場合じゃないわ!)
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