11月18日 源氏鶏太はハーレム系ラノベのプロトタイプなのだろうか
すっかり寒くなって、陽の落ちるのも早い11月の後半、帰路地下鉄駅のほうへ職場から歩いていると、北12条書店とファミリーマートの光が地下鉄にもぐるまえに誘うように明るくてつい足を踏み入れてしまうんだ。
(長めのタイトルが意図せず植草甚一調になったので本文も真似しようとしたがうまくいかない)
入口脇の面陳っぽい100円棚にあった
『僕と彼女たち』源氏鶏太(Roman Books), 講談社, 1966.3
タイプのちがうヒロイン5人を配して主人公は代表的サラリーマン、なんとなく、いまならラノベにあたるんじゃないかなあ、などと。
巻末にある「ロマン・ブックス総目録」がなかなか興味深くふむふむと目を通す。
通し番号のつけ方が、
・作家ごとにまず Rn (nは整数、n=1で開始、以降+1していく)の作家番号をふる
・その作家の1冊目にはAを作家番号に付け足す(例: R1A)。2冊目以降アルファベット順に振っていき、Zまで使いきったらアルファベットを2文字に増やしてAAから始める
というもの。ふむふむ。
リストをみると、角川文庫イメージの強い鮎川御大、講談社文庫には生前の自作長編の収録が少ないが、ロマンブックスには長編短編集あわせて10冊くらい入っていた。
仁木悦子が源氏鶏太(R1)、山手樹一郎(R2)、林房雄(R3)につづくR4を振られていて、やはり脊椎カリエスで病臥していた女流作家というのはセンセーショナルだったのだろうか、などと。
もう1冊、清張の時代物のミステリ長編という内容紹介に惹かれて
『鬼火の町』松本清張(文春文庫), 文藝春秋, 1987.10
1965-1966年に『潮』に連載されたままで単行本化が1984年とある。忙しくて忘れていたのかな。
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