165カオス じぶんは変えられる

 日曜日。

 朝から「クリスマス・キャロル」を読んで号泣する。


 まだクリスマスにはひと月以上あるのだけれど、昨日、息子にプレゼントするためのNINTENDO SWICHを買ったからだろうか。

 小説ではなく、小学館の学習まんがだったのでスルスルと30分くらいで読めてしまいました。泣ける泣ける。


 お金持ちだが、冷酷な拝金主義者と人びとから蔑まされている商人スクルージが、クリスマス・イブの夜、友人マーレイの亡霊に導かれて、過去、現在、未来、三人の幽霊と出会うことで、思いやりある人間に生まれ変わろうと改心する――というのが「クリスマス・キャロル」の筋立てだ。


 クリスマスが舞台となっているので、キリスト教の説話のように読めてしまうけど、説教臭くはないので、読んだことないひとには一度読んでみたらいいと思う。


 この物語が描いていることは、ふたつ。


 ひとつは、人はじぶんの過去を悔やんでいるものだということ。

 もうひとつは、しかし、じぶんの未来はじぶんの意思で変えられるということ。


 わたしはスクルージのような守銭奴ではないけれど、過去に後悔を抱え、未来に不安を感じている点では同じです。ことによれば彼と同じように周囲から蔑まれているのかもしれません。

「クリスマス・キャロル」を読んで泣けてしまうのは、寂しい人生を送るスクルージが救済される物語が、わたし自身と重なるからかもしれません。


 今夜あたり、わたしの前にも三人の幽霊が現れないかしら?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る