107カオス めっちゃ透けてるんですけど!
前回、ジャケ買いの話から入ったのですが、あれを書いてから本のカバーイラストについて、ちょっと考えてみました。驚くほど、読んだ本のカバーイラストについて覚えていません。本屋さんでブックカバーを掛けてもらうからです(本体には二重にカバーが掛かる状態。昔からちょっと違和感あります)。
ブックカバーをつけてもらうのは、本が汚れるのを防ぐのでありがたい反面、カバーイラストが見えなくなるという欠点を抱えています。本屋さんで手にとって、買うときはもちろんカバーイラストを見ているのですが、一度カバーを掛けてもらうと二度とイラストを見る機会はないのです。そりゃ、覚えてないわけです。
ちょっと話の筋はズレてきますが、わたしがよく手に取る本の表紙(カバーイラスト)はつまらないものが多いですね。特に純文学系の本の表紙はつまらない。名は体を表すといいますから、手にとった本の表紙がつまらなければ、内容もつまらないだろうと判断するのが、人情だと思います。純文学系の本はもっと表紙を考えなくちゃいけない。
その点、ライトノベルのの表紙はエモい。過剰なくらいに見る人のプリミティブな感覚に訴えてきます。童顔、巨乳の女の子のイラストなんて、その典型でしょ。アニメ絵、イラストに萌える傾向のある人はラノベの表紙を見てるだけで、その内容に興味が湧くこと間違いなしです。純文学系の編集者もちっとは見習えと思う。せっかくのおもしろい小説も表紙のせいで台無しになるんだぜ?
だいぶ脇に逸れました。
前回のエッセイを書いてから、「カバーイラストって本の魅力の一部だよなあ」と思い直したわたしは、本屋さんのブックカバーを断ることにしました。せっかくのカバーイラストが見えなくなってしまってはもったいない。本を読んでいるあいだは、同時に表紙のイラストも楽しもうと、本の楽しみ方の方向転換をすることにしたのです。
でも、そのままでは本が痛んでしまいます。やはりなにかでカバーしないと。カバーしても、表紙のイラストか見えるカバーはないか……。探しました。あるんですね〜、透明なブックカバー。ネットで見つけたものが、街の文具店にもありました。
手持ちの文庫本に掛けてみました。
すごい! めちゃ透け透け。恥ずかしいくらい(笑)とても、いい感じ。もっと早く知っていればよかった。知らなかった期間、人生の一部を損した気がする――というのはオーバーですが、とても感動しました。本屋さんのブックカバーをかけていた時より、本の値打ちが上がったような気さえします。
これから本には透明のブックカバーをかけて読むようにします。おー、なんだかワクワクしてきました。
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