99カオス 楽しみにしていたもの

 今日、新刊の小説を買いました。

 本を読むのは好きですが、元来がなもので、単行本は文庫化されるまで買わないっていうのが、私の基本的な読書スタンスなのです。


 そうした禁を犯してまで買った本は、劉慈欣『三体Ⅱ 黒暗森林』(早川書房)。現代中国を代表するSF作家・劉慈欣りゅうじきんのベストセラー三部作の第二部です。


 去年の9月に、評判になっていた第一作を読んだのですが、それがおもしろくておもしろくて! 当時、近況ノートに書いていたのを思い出して、改めて読んでみましたが、笑っちゃうくらい感激している様子が読み取れます。


 とにかく「SFってこういうものだ」っていう常識をぶち破ってくるパワーを、名前も知らない中国の作家から感じた小説でした。すごいぞ、中国SF!


 ここに当時の近況ノートをそのまま載せてみます。


☆☆☆


三体問題


『三体』(著 劉慈欣 訳大森望ほか 早川書房)



すごいのを読んだ……。


とにかくすごいぞ。

訳者の大森があとがきに書いているように、ワクワク感が止まらないのだ。こんな読書体験は久しぶりだった。私の人生、二十年以上遡らないと、こんなにワクワクしながら本を読んだ記憶にはたどり着けないだろう。


「マジか!」

「ホンマか!?」


とつぶやきながらページを繰る手が止まらないのだ。もちろん、小説なので《ホンマ》なわけないやろ、と自分で自分に突っ込む私。


これまた大森があとがきに書いているが、日本やアメリカの作家には絶対書けないSFだと思う(これがSFだ、という暗黙のルールからはみ出ている)。だから、行儀のいいSFではない。でも、そのことがとてもおもしろい。




中国の小説を読んだことはほとんどない。『西遊記』くらいしか(笑)


『三体』は、中国の小説だ。中国の文化だ。私は中国の文化を読んでいる。そしてそれはとても新しい。



「読書はつまらない」といったのはだれだ。

「小説は読み飽きた」といったのはだれだ。


わずかでもそう考えていたことが恥ずかしくなる。


読書は刺激的だ。小説は素晴らしい!



☆☆☆


 大変なはしゃぎようですよね(笑)

 当時はよほど興奮していたのでしょう。『三体』が三部作と知って、「第二部も絶対買うぞ!」と心に決めました。そして今日、ついにその第二部が発売になったのです。


 いまから読みます。う〜楽しみだなあ。

 ではでは、読んできます。

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