86カオス 話題の新人になりたい
21日、私の住む兵庫県は緊急事態が解除されました。あくる22日の通勤電車にはだいぶん人が戻ってきたように思いました。
「みんなこのときを待っていたんだな」
仕事帰りに街の商店街を歩くと、以前はシャッターが下されていたお店が営業しています。通りをゆく人の数も一週間前とは比べものにならないくらい増えていました。
前回のエッセイで私は、コロナ対策の潮目が変わったと喜び、書店で本を買って帰りましたが、そのときに本を読み終えました。
『屍人荘の殺人』(今村昌弘 創元推理文庫)
古い本ばかり読んでいる私にとっては、かなり新しい本です。単行本が出たときから気なってはいました。だって本の帯にはこう書いてあるんですよ。
――ミステリランキング驚異の4冠‼️
――21世紀最高の大型新人による、前代未聞のクローズドサークル
ミステリはほとんど読まないのですが、これだけ出版社があおるのだから、さぞかしすごいミステリなのだろう――と思うじゃないですか。文庫版で出て何ヶ月もたちますが、やっと買いました(笑)
きわめて主観的な感想を書くと、「そうそうこれが推理小説なんだよ!」って感じです。小説の情緒的なところはあくまでおまけで、トリック(謎)をどう解くかというところに作者は主眼をおいています。保守本道の推理小説です。
おもしろいですよ。この小説はネタバレすると面白さが7割がた減ってしまうので、それは避けますけど、読者には前代未聞の設定からくる意外な展開と本格推理ならではの作者からの挑戦が用意されています。「まじか」とか「ええっ」とかいう言葉が思わず口から漏れてしまう。そんな小説でした。スレた読者である私も3回くらい……
――ええっ‼️
って言いましたから。
「犯人探し」という推理小説の醍醐味を楽しみたい人は読んでみることをおすすめします。
にしても、今村昌弘さんはこれが第1作なんですね〜。すごいなぁ。私もこういうの書きたいなあ。。。
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