荒野の決闘、果たし合う“最強”の二人
有原ハリアー
第一節 対峙
2台の巨大人型兵器が、相対していた。
1台は漆黒の、もう1台は純銀の、巨大な
それぞれが300m程度の距離を取り、両手に武器を構え、身じろぎもせずに相手を見据えている。
しばし粘ついた空気が漂う中、それを切り裂くように、声が響いた。
「いつぞやは
覚悟しろ、ララ」
漆黒の
「ララちゃんは可愛いけどー、シュランメルトやボクと喧嘩するとなるとー、ちょっと話は変わるかなー?」
続けて、漆黒の
軽い話し方ではあるが、言葉や声の調子には潜ませている闘志がにじみ出ている。
その後、漆黒の
それを受けたかのように、純銀の
「『覚悟しろ』だと? 馬鹿者めらが。
それは私のセリフだぞ。
貴様の名誉のため、敢えて生身ではなく、この“ゼクローザス”に乗ったが……あまり私を、侮るなよ?」
声の主は、幼い女性のものであった。
続けて、ゼクローザスと呼称された純銀の
「行くぞ。
「来い、シュランメルトにパトリツィア、そして
この私、ララ・アルマ・バーンスタインが、そしてゼクローザスが、正々堂々と全力で叩き潰してやる」
“漆黒の
2台は一瞬だけ、大きさが増したように見えると――
「参る!!」
「受けて立とう!!」
重厚な金属の駆動音を響かせて、死闘のゴングを鳴らしたのであった。
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