〇閑話 人物紹介.その1 ―――――――――


※本エピソードは、ここまでに登場した主なキャラクターの紹介です。

 主要な登場人物であっても、作中での情報が少なかったり

 現時点での紹介が憚られるキャラクターは書いていません。


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『シャルーア』

 ・本作主人公。

 ・性別:女

 ・年齢:16歳

 ・T154  B88(F) W50(UB65) H86

 ・非処女

  少し猫目ぎみ

  黒髪

  褐色(薄黄土系)


 ・褐色黒髪の美少女。

 ・王国北方に位置する町、スルナ・フィ・アイアに暮らす名家の御嬢様。


 ・一人娘で両親からも溺愛されていたが、

  その家族に不幸が相次いでしまい、天涯孤独となっていた。

 ・莫大な財産と豪奢な宮殿を継いだため、生活に困りはしなかったが、

  自分を愛してくれた家族を突如失った事で、気持ちが沈みきっていた。


 ・企みを持って近づいてきた貧乏貴族の男に付け込まれ、

  ほだされてしまった結果、1年で全てを奪われてしまい、

  挙句に家を追い出され、行くアテもなく彷徨う。

 ・行き倒れそうになっていたところを傭兵業のリュッグに助けられ、

  以後は彼の助手のような形で行動を共にする。


 ・素直で目上に従順な娘だが、親から強い愛情を受けて育ったせいで世間知らず。

 ・生きていく上での基本的な知識や常識など、

  様々なものが歳不相応に不足しており、

  リュッグは幼児の面倒を見るかのように感じている。


 ・1年間、毎夜男に遊ばれたせいで夜の経験・知識に精通。

  (本人は、それが世の中の男女交流における当然だと思い込んでいる)

 ・また間違った男女の在り方を教え込まれてしまったがために

  貞操観念や倫理観もズレているところがある。

 ・彼女を騙した男は最初から遊び捨てる気でいたが、

  シャルーア本人は、捨てられた理由は

  彼の子ができなかった自分が悪かったのだと考えており、

  まるで恨んでいない。





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『リュッグ』

 ・性別:男

 ・年齢:42歳

 ・T195  84kg

 ・白人系。

  ガタイの良い中年男性。

  少しくたびれている

 

 ・若いころから傭兵業で細々と生計を立てている男。

 ・傭兵としても戦士としても二線級の域を出ないが、

  己を過信せずに分相応な仕事を慎重に選び、着実にこなしてきた堅実派。

 ・並みの同業者達より現場での知識と経験が豊富。

 ・多人数でパーティを組むと、

  前衛からサポートまで幅広い活躍ができるなど、いぶし銀的な頼もしさから、

  他傭兵達には比較的好かれている。

 ・基本は一匹狼だが依頼の内容上、

  一人では危険が大きいと判断した仕事の際には他傭兵に協力を要請している。


 ・独身で女性と付き合った経験もないため、基本は異性事には奥手。

 ・だが酔いが回るとその反動か、女性に対する当たりが悪くなる傾向がある。

 ・子供に好かれやすく面倒見の良さも手伝って、

  若いころはそれなりにモテてはいた。

 ・それでもどこかに落ち着く事もなく、根無し草で傭兵稼業を続けている。




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『マレンドラ』

 ・性別:女

 ・年齢:34歳

 ・T168  B84(C) W63(UB70) H84

 ・やや色悪い白肌

  赤毛

 

 ・アイアオネの町で美容師をしている女性。

 ・実年齢以上に年を重ねているような容貌と、

  そんな見た目にマッチした口調や態度をとるため、

  彼女の実年齢を知ると誰もが驚く。

 ・若いころは色々と苦労を重ねている。

 ・波乱の人生経験が豊富な分、

  同性達から良き先達として尊敬されている。

 

 ・性格は明け透けなく、色々と憚らない。弱い者の味方。

 ・美容師は表向きの職業で、裏ではその顔の広さから

  仲介業のような斡旋仕事で有名を成している。

 ・一応、傭兵ギルドの連絡員も兼ねているが、

  彼女の元に依頼の報告に来る傭兵は何故か少ない。




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『マルサマ』

 ・性別:男

 ・年齢:??歳

 ・T???  ??kg

 ・白人系学者風。

  卵に手足が生えたような姿。


 ・アイアオネの町の一角で隠れ住むように鍛冶屋を営んでいる

  不思議な風貌の男性。

 ・喋り方や態度からして結構な年を召しているようだが、

  はっきりとした年齢は不明。

 ・好色なスケベジジイ。


 ・マルサマは本名ではなく、師匠より伝え聞いた口伝の中の

  伝説の刀剣鍛冶師にあやかり、勝手に名乗っている偽名。

  (ただし長い伝承の中、口頭での伝言ゲームのせいで、

   彼の師匠の段階で既に本来とはかなり変わっている。

   大元は “ マサムネ ” と “ ムラマサ ” だったが、途中で混ざった)


 ・見た目や言動とは裏腹にかなりの技術を有しており、

  少なくとも彼の師が扱えた術や技はすべてマスターしている。


 ・師亡き後も、己でさらに技術力を高めんと研鑽しており、

  教わった古来異邦技術に対する純粋な興味から、

  実技だけでなく学者や研究者めいた事もしている。

 ・鍛冶場に似合わない服装は、

  近年は鍛冶仕事よりもそちらを優先して取り組んでいる事が多いため。




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『ウェネ・シー』

 ・性別:女

 ・年齢:23歳

 ・T165  B90(F+) W54(UB66) H89

 ・チョコレート系褐色

  踊り子

  ウェーブ&片目隠し系の紫髪


 ・スルナ・フィ・アイアの小さな酒場で給仕&踊り子をしている女性。

 ・いつも気だるげで

  セクシーな恰好(際どいデザインのダンサー装束)をしている。

 ・幼少期には天才的なダンサーの片鱗を見せていたが、

  現在では見る影もなくなり、安っぽい踊りで町の小さな酒場に花を添えている。

 ・給仕仕事だけでは儲けが少ないため、

  金を持っていそうな客に媚びを売り、夜も客を取っている。


 ・幼少期にお偉いさんが集うパーティーで踊りの才を披露した事が災いし、

  ロリコンの金持ち商人に家族を買収される形で嫁入りさせられた。

 ・しかしその後の成長は著しく、夫の趣味でなくなったという理由で

  一方的に離婚され、実家に出戻る。

 ・それが世間体によろしくないと言われた事で家族との仲も悪化し、

  後に縁を切って一人独立した。

 ・しかし生計を立てるのにも苦労し続け、現在に至る。


 ・己が苦難と不幸から、若くして世捨てたような雰囲気を醸してはいるが、

  反吐が出るような男にツバを吐くくらいの気概と矜持はまだ持っている。


 ・腰の曲がった金にがめつい酒場の老店主とは不思議と気があっている。

  おかげでみすぼらしい街角の貧乏ったらしい酒場でも

  己が居場所として悪くないものを感じている。




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  作品補足(用語や世界観の解説等)

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【 文化圏 】

 ・現実世界で言う所のインド~中東~アラビア~エジプト辺りに似た文化圏。

 ・だが、現実とはまったく異なる歴史の流れを経ていて、

  地理/地形も実際の同文化圏とは多々異なっている。

 ・本作では、歴史のかなり古い段階で他文化圏との交流が盛んであり、

  褐色肌の人種を中心に白人種や黄色人種・黒人種なども

  当たり前のように共存し、肌の色による人種差別や摩擦などもない。



【 ヨォイ/ヨーイ/ヨゥイ(妖異) 】

 ・魔物。モンスター。

 ・遥か昔、異邦人が魔物の事をそう呼んだことから傭兵をはじめ戦う者の間で、

  魔物の専門的な呼称の仕方としてヘンな広まり方をした用語。

 ・魔物などの生物的なモノだけでなく、正体不明な奇妙な現象全般を指す。



【 異邦人 】

 ・この辺りの文化圏からは

  相当にかけ離れたと思しき所よりやってきたとされる異人。

 ・遥か過去に到来し、様々な伝説や謎を遺している。

 ・マルサマが作る刀などの製法も、この異邦人が伝えたものらしいが…?



【 シャルーアの武器 】

 ・魂に刻まれた武器は日本刀の大太刀おおたちに似た大剣。

 ・鍛冶師のマルサマが製造中だが、完成にかなりの時間を要する。

 ・なのでマルサマが己の技術修練のために昔つくった

  試作の日本刀もどきを、完成までの代用品として受け取っている。


 ・標準的な太刀たち(刀身長50~60cm級)に近しいが、

  細部の形状やつばの形など、微妙に異なる。

 ・また日本刀独特の " 刃紋 " がない。

  これはマルサマが継承した製造過程を完璧に把握しきれていないため。

 ・厳密には違うのだがマルサマの知識違いで

  武器の種類は “コダチ(小太刀)” とされている日本刀もどき。


 ・シャルーアの腕力では振りかざすだけで精一杯な重さのため、

  彼女は満足に扱う事もできない。

  (だいたい刀の重さに振られてしまう)


 ・マルサマが師より伝え聞いたニホントウの製造は他の武器に比べて難しく、

  技術的にはまだ自分が未熟であると自覚しており、

  シャルーアの武器の製造に関しては相当に難航している。

 ・彼女の刀が出来上がる目途はたっていない。



【 王国 】

 ・シャルーアが暮らす、本作の主舞台となる国家。

  縦に細長い領土を持ち、現実世界でいうところの 紅海 に似た形状をしている。

 ・国家名はファルマズィ=ヴァ=ハール。

  普段はファルマズィと略して呼称される事が多く、

  “ ファルメジア=バハラウ ” と呼ぶケースもある。


【 スルナ・フィ・アイア 】

 ・シャルーアの故郷。

  王国の北端に近い位置にある古都。

 ・町としては中規模で、古ぼけた地方都市。


 ・人口約3万7000人

  内の80%が50歳以上の高齢者。

 ・町の特産品は存在せず、ありふれた産物しかないため、

  往来の人々には中継地としか見られておらず、世間の評価は低い。

 ・その分、昼夜問わず閑静で、

  昔は保養地として利用する貴族もいたため、

  大小さまざまな古い別荘宮殿が残っている。

 ・この町で最も新しくて大きく立派な宮殿は、シャルーアの実家。


 ・周辺は粒の細かい黄砂漠が広がっており、南方より町に至る道は砂丘に囲まれ、

  ちょっとした砂の谷のような景観となっている。

 


【 アイアオネ 】

 ・荒野にある町。

 ・スルナ・フィ・アイア同様に王国の北部に位置しているが、

  両者の距離は直線距離でも10km以上離れている。

 ・木造のコンテナハウスのような四角い形状のあばら屋が多く、

  しっかりとした造りの家は少ないため、町全体がややごみごみしている。

 ・村の歴史は100年程度と浅い。

 ・住民の大半が、村を開いた開拓民の2世~3世。


 ・人口約2万2000人

 ・大通りに面している建物はそれなりに整然と並んでいるが、

  1歩通りを逸れると、非常に乱雑としており、

  ダウンタウンのように建物が混み合った町になっている。

 ・よそ者が迂闊にウロウロすると簡単に迷子になってしまう。


 ・その混み合っている町の中に、

  隠れるようにして優れた人材が数多くひっそりと暮らしているという噂も…



【 サッファーレイ 】

 ・オアシスの町。

 ・町とはいっても家屋の類はすべて大小さまざまなテント。

  その数は100前後と、規模としては集落レベル。

 ・常設は100前後だが、

  旅人が長期間留まったり、災害時に他の町や村から避難してくるなど、

  様々な理由でテントの数は増えたり減ったりする。

 ・たまたま、視察にお偉いさんが訪れたタイミングでテント数が増えていた様から

  町として認定され、以後そのまま。


 ・砂漠の道の要所に位置しており、なかなかに往来者が多い。

 ・砂漠に関する依頼の取り扱いに対応するため、

  傭兵ギルドの支部も置かれている。


 ・テント以外の建造物を建設する事は、

  オアシスの水を汚してしまうとして禁止されている。


 ・サッファーレイは厳密には町の名前ではなくオアシスの名前。



【 ヴァヴロナ 】

 ・シャルーア達が暮らす王国の北東にある友好国。

 ・異なる文化圏であるエウロパ圏との境にあり、

  南北双方の文化の影響を受けつつも独自の文化も形成、発達させている。


 ・シャルーアを騙した男は強固な後ろ盾を獲得するため、

  この国の有力貴族に接触し、貰い手の無かった娘を嫁に獲得。

 ・シャルーアを追い出した後、奪い取った宮殿と財産でもって迎え入れている。







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