楽曲妄想小説1

風のレッサー風太

第1話新しい色になる

ある晴れた春の日、桜はまだ少し残っている。

私は昔の事を思い出した。ほんの数年前、

大きな坂の上に新しくできた高校、珍しい部活があるらしく、よくその部員達が、自分の家の蕎麦を食べに来ていた。

初めて行ったその学校の文化祭、いつも来ていた生徒達がキラキラした舞台で歌って踊っていた。

私もあんな風になりたい、同じ制服を着たい、自分に自信がない、そんな自分を変えたい、その気持ち一心で勉強した。

そして私はその夢を叶え私立贈華学園に入学した。


私は今一度鏡の前に立って自分の姿を見た。憧れの制服を今自分は着ているそれだけで胸が高鳴る、胸についたエムブレム重みを感じる。このエムブレムにふさわしい未来汚さないように頑張るしかない…


「さくら〜!そろそろ時間じゃない?入学式から遅刻なんて笑えないわよ!」

下から母の声が聞こえる。私はリボンを整え下へ降りる


「じゃあお母さん、また後で学校でね!行ってきます!」

私はローファーを履いて手を振りながら家を出た。

優しい風が頬を撫でる、なんとなくだけど

新しい出会いに光を感じた。

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