順の変化(これはこれは)
新暦〇〇二四年十月二日。
さらに淡々と、毎日は平穏に過ぎていき、あっという間に一年以上の月日が流れた。
それでも、僅かに変化はある。
「おと…さん。いてき、あす」
そんな風にたどたどしく話しかけてきたのは、
「可能性としてはゼロではないとは思っていましたが、まさか本当に、片言とは言えここまで喋れるとは……!」
少なくとも俺よりは知識のある彼女には、それがどれほど容易ならざることか分かってしまっていたんだ。
それは、
と言っても、二人も実際に
「いや~、やってみるもんですな」
とは、
「人間の言葉は喋れなくても、私には
というのは
そう。元々、
言語野が急速に発達する乳幼児の時期に覚えないと言葉ってのは身に付きにくいらしいが、大人になってからも新しい言語を学ぶことは不可能じゃないし、ましてや
いずれにせよ、いくらかでも人間の言葉を話すようになったことで、
もっとも、
しかし、今の家は本当の仮設の小屋同然のそれだから音が周囲に響く響く。で、やり過ぎると、
「五月蠅い!」
とばかりに、
「があっ!!」
と吠えられるので、シュンとなってしまうことも多いが。この辺りは先輩による後輩への<指導>なのかもしれない。
人間が大声で怒鳴るとパワハラにもなりかねないものの、この辺りは
パワハラで訴えられる人間はその辺りをわきまえてないんだろうなと思ったりもする。
『一喝する』というのは、文字通り、一発で簡潔に決めなきゃいけないんだろうな。
しつこいのは下策なのかもしれない。
いわゆる<切れキャラ>でありながら好かれている人間は、カラッとしてるところが好かれてたような気もするな。
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