第3話

お腹はすでにいっぱいだったのだが、両方とも食べた。


「もう何も食べられない」


「おいしかった?」とお母さん。


「うん」


「よかった、よかった」とお父さん。


「それじゃあもう寝ましょうか」


お母さんがそう言ったので、僕はびっくりした。


晩ご飯を食べたばかりなのに、もう寝るなんて。


まだお風呂にも入っていないのに。


「いや、まだ寝る時間じゃないよ」


お父さんが言った。


「今日は特別なんだ。もう寝なさい」


お父さんの声を聞いているうちに、なぜだか急に眠くなってきた。


それも我慢できないほどに。

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