第2話
「さあ、ご飯よ」
お母さんが呼ぶ。
食事もいつものように見て悲しくなるような質と量ではなかった。
大好きな大きなハンバーグが二つもある。
タコのウィンナーにポテトもつけて。
おまけにメロンやぶどうやりんごまでも。
どれも長い間口にしていなかったものだ。
僕の好きなものばかりがテーブルいっぱいに並べられていた。
食べきれないほどに。
「どうじたの?」
さすがに不安になってお母さんに聞くと「たまにはいいんじゃない」と笑って答えた。
お父さんも「遠慮なく食べろ」と言う。
食べた。
僕はそれをむさぼるように食べた。
ここのところまともな食事をとっていなかったこともあって。
食後にはシュートケーキにプリンまで出てきた。
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