第185話 学園都市襲撃

ダークエルフのダルアが率いる気功士達が、学園を襲撃開始してる頃、俺達は学園都市の領主の居城に向かっていた。


同行するのは、主要メンバーと獣人国の気功士達。


主要メンバーは以下の5人。


俺、人間の気功士ショータ。

ケット・シーのペロ。

エルフのエリ。

ハーピーのハルカ。

雪女のユキ。

魔神パズズのバズ。


気功士を率いるのは猫獣人のキャル。


拠点より歩いて領主の居城に向かう。


正々堂々の正面突破だ。


今回は出来るだけ魔力が無い気功士達の手で、領主を倒したいと考えているので、ペロとエリとハルカとユキとバズは、連れて行かない予定だったのだが、どうしてもついていきたいと言うので、出来るだけ手出ししない約束で同行している。


都市を歩く俺達は住民の目には異様に映っているだろう。


「あいつら、魔抜けだぞ!」

「本当かい?」

「ああ、魔力探知で確認したので間違いない」

「何堂々と歩いてんだ」

「生意気だなぁ」

「そうだなぁ、ちょっと教育してやる」

「良いねぇ。ついでに学園に売ってこよう」


小声で不穏な話をしている住民の会話が耳にはいる。


5人の住民が走って俺たちの前に来た。

「おい、お前ら何処に行く?」


「城だが、何か用か?」


「ははは、城に行くな、良いところに案内してやる。こっちに来い」


「断る!」


「なにい、魔抜けの癖に口答えするな」


男たちは俺の腕を掴もうとした。


俺はその手を払う。


「おっ、一丁前に抵抗する気か?」

「これは教育が必要だな」


男の一人が俺に殴りかかった。


遅い、遅すぎる。魔力を纏っている様だが、一般市民の範疇だ。冒険者程でもない。街の腕自慢なんだろうか?チンピラ?


ドスッ!


俺は殴りかかった男の右手を左手で受け流すと、右の蹴りを腹に入れた。


当然、気を纏った蹴りだ。失礼な奴らに手加減する気は無い。


蹴られた男は蹴り飛ばされて、後ろにいた男にぶつかる。


「ぐふっ」


腹から血が流れている。


腹に穴が開いた様だ。瀕死の重傷だな。


「どうした?」

「え?」

「おい、タクマ!しっかりしろ」


慌てふためく男達。


ズバシッ!


俺はもう一人の男の顔をフックで殴る。


更に気の精度を上げた、手加減無しの一撃。


顔が吹き飛ぶ。


「ぐげっ」


首より上が無くなった男。


「うああああああああああ!」

「ひぃえええええ」

「助けてくれええええええ!」


男達は腰を抜かして、地面に尻を着く。


「許さないよ。教育するんだろう。してみろよ」


男達の周りを獣人の気功士が取り囲んでいた。


「勘弁してください」


「お前らは魔力が無い俺達を学園に売ろうとしただろう」


「ひぃ。そ、そうですが・・・」


「俺達が学園に売れたら殺されるのを知ってて遣ってるんだよなぁ」


「で、出来心なんです。許してください」


「出来心で人を殺すのか?」


「・・・」


許されない事を認識した男達は、這い蹲って逃げようとする。


俺達は男達の横を通り過ぎるが、獣人の気功士が男達を・・・。


「ぎゃああああああ!」

「誰かああああ!衛兵を連れて来い!」

「魔抜け共が人を殺したぞおおおお!」

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