第44話 サイクロプスを倒した

迷宮『猫の穴』地下85階ボス部屋。


ボスのデュラハーンを倒した。


デュラハーンとリビングアーマーの死骸はエリがアイテムバッグに収納。


宝箱からは通信の魔道具が出て来た。

水晶型の2個1組。

画像も送受信出来る。


シャルさんから貰った通信の魔道具とは通信出来なかった。


腕輪型の通信の魔道具と互換性が

無いのか、他の水晶型とも繋がらないのかは今のところ分からない。


「取り敢えず魔力を流さないと使えないので、ペロとハルカに渡すよ。」


「ちょっと待つのじゃ。ショータには魔力が無いが、代わりに魔石の魔力を流せば使えるかも知れないのじゃ。」


「なる程、それは助かる。」

通信の魔道具はエリに預けた。


「そろそろ夕飯の時間だ、下に降りて野営しよう。」


「待つのじゃ。主様、流石に85階のボス部屋には誰も来るまい。此処で野営するのじゃ。」


ハルカも賛成のようだ。

「僕もその方が良いと思うよ。ボス部屋から出なければ、魔物が来る事は無いし、ボスの魔物も部屋から出ないとリポップしないから安全だよ。」


「なる程、下に降りて野営してたのは、次のボス攻略者が来るとボス部屋に入れなくなるからだね。」


「じゃあ、70階でも野営した方が良かったのにゃ。」


「すまん、うっかりして、気がつかなかったのじゃ。」


と言うことで、85階のボス部屋でその日は野営した。

次の日、86階に降りる。


86階から90階はデュラハーン、リビングアーマー、スケルトンが出現。


問題なくサクサク倒し、90階ボス部屋に到着した。


90階のボスは、サイクロプス。

5体のトロルを率いる。


「サイクロプスゥウウウ?!!!!」

皆ビックリしていた。


サイクロプス。

一つ目の大巨人。

中央に大きな目が一つ。

額に1本の角。

筋肉質の緑の身体。

上半身裸。

下半身は猿の様に毛が生えていいる。

金属製の棍棒を持つ。

超回復と再生能力がある事から不死と言われている。


エリ曰く。

「全身が上級素材じゃ。特に目玉は上級錬金の貴重な素材で高価じゃ。しかし、動く災害と言われるサイクロプスと戦うのかのぅ?」


ハルカ曰く。

「食べられるかなんて僕は知らないよ。サイクロプスは伝説だよ。」


「トロルは倒せるだろ?」

「トロルは首を刈れば倒せるとは思うのじゃが・・・。」


「俺とペロがサイクロプスを倒す。

エリとハルカは無理をせずトロルを引きつけてくれ、サイクロプスを倒したら俺とペロが順次トロルも倒す。」


「無茶はしないでね。

僕は心配だなぁ。」


「妾も主様の事が心配じゃ。」


「大丈夫だよ。行くぞ!」


ボス部屋に入ると巨大なトロルの後ろに更に巨大なサイクロプスの顔が見える。


ペロはサイクロプスの後方に影移動し闇の触手で拘束する。


俺は緩慢な動作のトロルの間を縫ってサイクロプスに近付く。


サイクロプスはペロの闇の触手に抵抗し腕を振り上げた。


ペロもレベルが上がって闇の触手も強力になっているのに、流石さすが動く災害。


しかし闇の触手で動きを制限されてるサイクロプスの攻撃は余裕で躱し、重心が乗っている右足に気を入れた渾身の回し蹴り。


大きな音を出して両手をつくサイクロプスの首筋に乗り、力を込めて一気に生命力吸収ライフドレインを行う。


急速に力を失うサイクロプスは俯せに倒れ、そのまま息の根を止めた。


ペロに振り向きアイコンタクトで次の標的に向かう、1番近くにいるトロルから順にペロが拘束し俺が生命力吸収ライフドレインをしていき、敵を殲滅した。

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