戻りたい

空に光るを電車を待つ間に見上げる

他には誰もいなくて

車も走らない

みんなが寝静まった夜に

聞こえてくるのは

鈴虫の鳴き声だけ


星に向かって手を伸ばしても

手に入らないし触れもしない

遠くにあることを見つめることしかできない


それは君も同じだ

ずっとずっと手を差し出しても

一度も握ってくれないし

見向きもしない


心が触れたと感じても

それは僕の勘違い


側にいてほしいのに誰も来てくれない

欲しいものは欲しい時には無くなっている

手の届かないところに行ってしまっている


あの時素直になれていたら

今、どれほど幸せだったのだろう

遠い地平線を見ていても

心は晴れない


桜が舞うあの頃に戻りたい

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