第3話「廃典」

 十年に一度、民草たみくさの幸福のため、王位継承者の一人が守護神の生贄になるという。その国のしきたりは、前回、犠牲になるはずだった王子が脱出に成功した後、廃止されたが、世間では、王国の崩壊も彼らの神の消滅も近く、次の満月までもつまいと噂されている。

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