明日休みだし

第1話 明日休みだし

勢いと衝動に駆られた彼に脱がされたパンツが足から上手く抜けず、片足に引っかかったままことが終わった。

ズレたブラジャーと片足にパンツだけを引っ掛けた私と、Tシャツ1枚の彼。

彼の剥き出しの下半身は、べっとりとくっつくせいで太ももに触れる。

あぁ、何してんだろう私。

ぼやけた目で私のパンツをぼんやりみながら、笑いそうになるのを必死にこらえた。

アホっぽい。下らない。

自分がただの下らない女だと、横に寝ている彼が実感させる。

彼がどう、とかじゃなくて今の私を私が定点カメラで見ている気分。

不器用な彼が1つしか外せなかったブラジャーのホックのもう片方が、背中の上の方で当たってかゆい。

さして大きくない私の胸に顔を埋め、無防備極まりない姿で寝る彼を起こすのも気が引けて、我慢した。

半開きの目が気になったけど、多分寝てるのだろう。

愛しくて、とかではなく単純に彼を眺めた。まつげなが。

眺めながらぼんやりどうでもいいことを思った。

明日、洗剤買わないと。とか「抱き枕なう」とか、もはやツイートすらしない脳内ツイートをしてみたり。

「気持ちいい？」最中に聞かれれば、「気持ちいい」と言えるけど終わってしまえばこんなもんだ。なんか、どーでもいい。

これ、賢者タイムというものだろうか。

まぁいっか、明日休みだし。